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藪の中

先月、BSで黒澤明監督作品「羅生門」を観ました。同じ黒澤明監督作品である「用心棒」や「椿三十郎」の様な痛快な時代活劇ではなく、陰鬱な気分になってしまう平安時代が舞台の物語です。 物語は、ある殺人事件の重要参考人として捕らえられた盗賊の多襄丸、殺された若侍の新妻真砂、そして殺さ...

2014年6月12日木曜日

田中将大投手、10勝目です!

今日のMariners戦、テレビで観ました。
すっかりとメジャーリーグの流儀に馴染んだといいますか、どんどんとストライクコースで勝負を挑み、序盤の三イニングは僅か26球で9人の打者を退けます。その後も散発で安打は許すものの、9人中7人の左打者を擁するMariners打線を翻弄し続けました。
そして最終回、1アウトから不運な安打の後、2.4億ドルの男Robinson Canoにまさかのホームランを浴びて完封は逃しましたが、
110球、6安打、1四球、11三振という成績で完投、10勝目を挙げました。

ゲームセット直後のグラウンド上でのインタビューで、
「(Canoに打たれたホームランについて)あのコースの球を、あんな風にホームランされたことがないので、すぐに気持ちを切り替えられました」と、さらりと答えていたのが印象的でした。
Canoは、アウトコースの速球に力まずアジャストしただけに見えました。しかしその低い弾道の打球は、ぐんぐん伸びて左中間スタンドの最前列に飛び込んだのです。ほんと、呆れるしかないホームランでした。
でも1.6億ドルの投手は怯みません。後続の左打者二人を150㎞を超えるアウトローの速球で見逃し三振に仕留めゲームを締めました。

そして、田中将大投手のメジャーリーグ投手部門の成績は次のようになりました。
勝ち数(W):10 (1位) ※同1位 MARK BUEHRLE/TOR
勝率(ERA):2.02 (3位) ※1位 JOHNNY CUETO//CIN 1.85
QS数:13 (1位)
投球回数(IP):93.2 (6位) ※1位 JOHNNY CUETO//CIN 102.0
奪三振(SO):103 (6位) ※1位 DAVID PRICE/TB 111
WHIP:0.94 (3位) ※1位 JOHNNY CUETO//CIN 0.77

この試合、田中投手と並んで惚れ惚れしたのが、Yankees主将 遊撃手DEREK JETER選手の守備です。まるで打球の方向を知っていたかのように打球に追い着き、危なげのない捕球動作から安定したスローイングに移り走者をアウトに仕留めます。解説の梨田さんは、基本練習の賜物と評されていましたが、まさに守備のテキストです。
名手は、守備動作が確実に行える位置で打球を捕球し、スローイングに移る一瞬の合間に、間(ま)を取って正確無比なスローイングを実現しているのです。
そしてバリバリの名手JETER選手が、今季限りで引退してしまうという事実に、今更ながら寂しさを覚えました。

2014年6月10日火曜日

松陽ナイン、勝って勝って勝ちまくれ!

日曜日、岡山県立玉島商業高校を訪問しました。
学校から100m南にある古い野球場、玉島商業高校専用球場が舞台です。
この球場で、松陽ナインは二試合練習試合を行いました。

一戦目は、香川県立坂出商業高校との対戦です。
試合結果は
坂商 003 300 5 11
松陽 000 000 0 0
コールド負けです。
坂出商業は、プルヒッターはいませんでした。しかし9名全員が白球に集中していました。
出塁すれば、バントで送り、得点圏に走者が進めば、しっかりとミートして内野手の頭を越えるヒットを放つ。一つのチャンスを繋いで繋いで得点に繋げるという、全員野球の強い意思を感じる野球でした。

二戦目は、ホストチーム玉島商業高校との対戦です。
試合結果は
玉商 600 020 020 10
松陽 000 011 000 2
両チームとも二戦目で、3年生から1年生まで、沢山の選手が出場する試合となりました。
玉島商業も、どんどんと次塁を狙う貪欲さがありました。初回で点差のついた試合となりましたが、途中出場する選手は皆、アピールに余念がありませんでした。注目したのは、7回から登板した一年生投手西君です。右投げの本格派で、投げるフォームに惚れ惚れしました。制球はこれから付けていくというところでしょうが、投球は魅力に溢れていました。

方や松陽ナイン
早いイニングで大量点を失い、中盤粘りを見せるものの、終盤に追加点を許して敗戦色に染まってしまう、という残念至極な試合でした。

野球の技量だけを見れば、松陽ナインはワンサイドゲームで負けるチームではありません。
足りないとすれば、『負けん気』です。

投手へ
先発する投手は、不安なものです。球を制球できるか、ストライクを取れるか、フォームは安定しているか...etc
滑り出しがよければ、その流れのままに試合に入ることができますが、不安が的中すれば、修正に必死になって、試合に集中できなくなります。ですからマウンドに立つ投手は、あらかじめ『打者と対戦する気構え』を心に充満させなければいけません。不安を払拭して、打者とゲームをする楽しみで心を満たさなければなりません。この集中状態が、自分の力を十分に引き出す鍵だと思います。

野手へ
野球は9回の長丁場で戦います。先に試合の流れが相手にあっても、我慢をし、耐えしのぐことによって、一度は必ず、流れがこちらに変わるのが野球であります。
松陽ナインは、得点力のあるチームです。ですから自分たちの力を信じて、
序盤、ピンチを迎えても、一点もやらないプレッシャーでがんじがらめになるのではなく、アウトカウントを確実に取って、最少失点で切り抜けるプレーに徹することです。
野手が挑戦的なプレー(ファインプレー)を行って良いのは、試合の流れに関係ないとき、もしくは試合が決する危険があるときだけです。しっかりと捕球し、しっかりと目指す塁に送球する、しっかりと進塁を防ぐプレーこそが、相手にプレッシャーを与える最大の防御だと思います。

打撃陣へ
野球のプレーの中で、特に好不調の波があるのが打撃だと云われます。不調になれば、投手と同様、フォームばかりが気になって、投手と対戦する勝負への集中力がそがれます。ですから打者は、与えられた使命を成功させる事だけに集中して打席に立つことです。自信なさげの小さいフォームになっているのであれば、大きくゆったり構え治せば良い。そして白球に最後まで目を切らさずに、打つ方向に、しっかりとそして強くミートする。そして全力で次塁に駈ける。この集中した攻撃と全力プレーこそが、相手にプレッシャーを与える最大の攻撃だと思います。

そして松陽ナインへ
野球は9回の長丁場、とはいってもたかが2時間余りでほとんどの試合は決します。
この2時間余りの試合の中で、チャンスに得点し、ピンチを凌ぐ先に勝利があります。
ですから、一人ではなく、全員が、球場に入った時から、戦う気持ちに心を集中させなければなりません。
試合が出来る喜びを、試合会場に感謝し、対戦相手に感謝し、チームに感謝し、応援に感謝して下さい。そして試合に勝った喜びをともに分かち合うために、試合が終わるゲームセットの瞬間まで勝つことだけに集中して下さい。

最後に物を言うのは『勝利を信んる』気持ちです。
最後の瞬間まで、勝って勝って勝ちまくって下さい。

2014年6月5日木曜日

須磨離宮公園の薔薇

雨ですね~
初夏というのに、外に出ず休みは食っちゃ寝ぇ食っちゃ寝ぇの毎日です
動かなければ動けなくなるものですね。

でも、この灰色の雲、少し色鮮やかに飾りたいと思います。
もう二週間前になりますが、夕方近くに須磨から舞子まで散歩しました。
電車の車内吊り広告で、”須磨離宮公園ローズフェスティバル開催中”を目にしました。
それで帰り道少し寄り道する事にしたのです。須磨寺で下車し、須磨離宮公園に足を伸ばしました。

薔薇、美しかったです。広いヨーロッパ王宮風の庭園には薔薇とともに幾重にも噴水があって、その水音が下界の騒音を消し去っていました。


それから1時間半ほど西に歩いて、舞子、明石海峡大橋に着きました。夕景がこれまたとても美しかったです。


この夏、妻を連れて、またこの道を歩きたいと思います。

2014年6月3日火曜日

5月31日(土)、松陽高校野球部の遠征試合観戦のため、岡山県立倉敷星陵高校を訪問しました。

丘陵に囲まれた倉敷平野の中心地にある倉敷星陵高校のグランドには、初夏の日差しが燦燦と降り注いでいました。また車道を一つ隔てた南側の校舎からは、吹奏楽部の演奏がそしてコーラス部の歌声が聞こえてきました。休日というのに、野外も屋内も若者の情熱が溢れていました。

グランドの北西角にあるバックネット裏のトイレの壁に
「心構えが能力をしのいだとき、
 不可能を可能とする突破力が生まれる」
という文句が書かれた張り紙がありました。

心構え、心の準備、あるいは気構え
何事においても、”今から始まる”とするときに、これがあるとないとでは大違いです。「能力をしのいだとき」という部分はピンときませんが、心構えができていれば、己の持つ能力を十分に発揮できます。裏を返せば、心構えが出来ていなければ、力を発揮できぬまま終えてしまうという事です。

試合が始まる前、選手たちはそんきょしてグランドに入場し、武衣に着替えて、肩慣らし、準備運動をしてから一時の守備練習を行います。それは、これから試合に挑む心構えを作るための、大切な時間であり作法であります。
ですから、そんきょした時点から試合は始まる、と考えるべきなのだと思います。毎試合、その始まりに、きびきびと一連の動作、ルーティーンを集中してこなすことができれば、どんな厳しい試合でも、いつも通りの心構えを作って試合に挑むことが可能になるのだと思います。
それが真の、強い人間、強いチームなのだと思います。

この日は、とても暑くまた湿度も高い天気でありました。それ故か、準備の動作がいつも以上に緩慢で、監督は選手たちのこの油断を厳しく叱責されました。
このチームで戦う最後の大会まで、すでに一ヶ月を切りました。選手たちには、これからの一試合一試合を、いや毎日の練習を、毎日のすべての生活を、最後の大会に挑むための心構えを作る時間として、油断無く過ごして欲しいと思います。

《練習試合写真》
第一試合
青陵 060 100 012 10
松陽 000 010 000 1
1-5回

2-9回
https://picasaweb.google.com/115534743271292658497/20140531169

第二試合
松陽 000 022 000 4
青陵 200 202 00x 6
1-5回
https://picasaweb.google.com/115534743271292658497/20140531215

6-9回
https://picasaweb.google.com/115534743271292658497/2014053126902

2014年5月19日月曜日

「ルーズヴェルト・ゲーム」を読みました。

先週の休日
五月晴れの下で、池井戸潤さん作「ルーズヴェルト・ゲーム」を読みました。

この春スタートのテレビドラマ2作品は池井戸潤さん原作です。
特に「花咲舞が黙ってない」は今一番輝いている女優杏さんが主演で、花咲舞と上川達也さん演じる上司相馬健の軽妙なやりとりと大岡裁き張りの活躍が爽快で、毎回楽しみに観ています。
ですが「ルーズヴェルト・ゲーム」は、昨年、驚異的な視聴率を叩き出した半沢尚樹のスタッフが再集結し、「倍返し」ならぬ「やられたらやり返す」「取られたら取り返す」の群像劇ということで、食傷気味を感じ当初は観ませんでした。
しかし、一面社会人野球をリアルに描いている様子から、野球小僧が興味を示し、第三話から家族で見始めました。でもやはり主役たちの演技がやけに芝居がかっていて、また相関関係が全く見えず、余り楽しむことができませんでした。
それではと、原作を買って読むことにしたのです。

読書当日は晴天で、朝一、庭の草惹きを小一時間ほどしてから、古いコールマンのリフトチェアに寝っ転がって夕方まで読みふけりました。

池井戸潤さんの作品の読書は、今回が初めてでしたが、とても読みやすく、物語の中にぐいぐい引き込まれました。読後の感想は、ずばりこの日の日和の様に、柔らかい日差しを浴びた様な暖かさと、そして爽やかな初夏の風に当たった様なすがすがしさが残りました。

テレビドラマでは、欺瞞や裏切りというサスペンスの要素を脚色していた様に思いますが、原作はその点あっさりとしていました。そして昭和が匂う青島製作所の従業員、役員、そして青島製作所野球部員たちの、仲間を信じて、一丸となって苦難に立ち向かうという姿勢に熱い思いが込み上げました。
リストラ社員や非正規社員の悲哀、そして社会人野球の衰退など、とても重い実際のありさまも淡々と描かれていました。それにもまた熱い思いが込み上げました。

物語は、ルーズヴェルト・ゲームを制したところで終わります。
野球の一つのゲームならば歓喜で終わればいいですが、でも企業活動には終わりも勝利もありません。企業が存在する限り、永続的にルーズヴェルト・ゲームは続くのだということに、思いを馳せた次第です。

積極的平和主義について

昨日の朝日新聞、天声人語に、
第二次世界大戦で日本が敗戦後も、長くシベリアに抑留され極寒の地で強制労働の末に死亡した邦人4万6300人の名簿「紙の碑」を一人で作成された、自らも抑留者であった村山常雄さんが88歳で他界されたと書かれていました。
そして、この村山さんが戦中派として、私たち戦後派に残された伝言が書かれていました。
「単純に平和と言わないでください。言うのなら平和の前に必ず、不戦、反戦、非戦と付けて欲しいのです。私たちの世代は子どもの時から『平和のための戦争』と教えられ、殺し殺されてしまった」
また
「日本は道義の先進国として世界に尊敬されて欲しい」
です。

現在の日本は、自然という「荒ぶる神」の脅威だけでなく、21世紀に入り再び大国に返り咲いた中国やロシアの脅威にさらされています。そして、後者の他国の脅威に対して、安倍晋三内閣総理大臣は「積極的平和主義」という武力行使も辞さない安全保障の大転換を図ろうとしているように思います。

しかし中国やロシアは、決して「荒ぶる神」などではありません。それぞれの国には主義主張の違いはあれど、民は皆同じです。親がいて子がいる。家族を持ち、友人を持ち、社会を形成して、社会秩序を守りながら、その中で働き学び、一生懸命生きている。親切な人がいて、愛情深い人がいる。私たちと何ら違いはありません。

目には目を、という前時代的な発想からは決して平和は生まれないことを、私たちは歴史から学んでいます。また平和は、一国だけが享受できるものではないことも学んでいます。

平和学という、平和の維持とその条件などを科学的に研究する学問では、「積極的平和」は、国家間の戦争や地域紛争がない状態『消極的平和』に加え、社会における貧困や差別などがない状況と定義されています。

日本が、平和学で定義された「積極的平和」に尽力することには大賛成です。そしてそれは、現在の世界の中で日本にしか出来ない芸当なのだとも思います。日本は第二次世界大戦の後、国家間の戦争や地域紛争に肩入れした実績がありません。金は出しても血は流さない、そして臆病者、卑怯者のレッテルを貼られたことはありますが、人殺しという憎悪を他国民に植え付けたことはありません。

日本が今本当にしなければいけないことは、武力では無く、道義を重んじる国であることを国際社会にあらためて浸透させる事です。そして同時に紛争の火種を抱える国との和解実現に尽力する事です。どの国の民も、豊かさと安全な生活が持続されることを願っています。その実現に明確に寄与することこそ「積極的平和主義」の活動であると思います。

荒ぶる神のゴジラ

昨日の昼間、寝っ転がりながらテレビのチャンネルを回していると・・・
NHKで「ゴジラからのメッセージ」という番組が放送されていました。

昭和29年に公開された初代「ゴジラ」のゴジラについて、番組ゲストの赤坂憲雄学習院大学教授が、
「自然という荒ぶる神の象徴として、自然は決して人間にはコントロールできない事、そしてまた自然に対して畏怖の念を持たなければいけない事に気付かせてくれる存在だ。」
と話されていたことが印象的でした。

「荒ぶる神」、それはまさに地震、雷、火事、そして大嵐です。そして原子力の脅威もまた「荒ぶる神」かもしれません。ひとたび起これば、容赦が無い、そして私たちは為す術がありません。だだ生き残れることを祈りながら、脅威が恐怖が過ぎゆくのを待つより他ありません。

アメリカで、ハリウッド版の最新ゴジラ映画が公開されましたね。初代ゴジラにオマージュを捧げた作品と云われます。日本公開は7月25日(金)とまだちょっと先ですがですが、ネットで公開されたその姿はまさに初代ゴジラそのもの、「荒ぶる神」の姿です。
早く映画館で、その姿を観たいです。