広島カープの若い選手のひとりが、通称「ゾンビたばこ」と呼ばれる指定薬物を使用した容疑で逮捕され、この選手は裁判で罪を認め有罪となりました。その後すぐ、広島カープはこの選手の保有契約を解除し、この若い選手は自由契約選手扱いとなりました。
このニュースの一報に触れた時、私は強い憤りを覚えました。
この選手は、その後すぐYouTubeで、ゾンビたばこに手を出したのは自分だけではないことを明らかにし、売人と並んで写真に写るレギュラー選手が写真週刊誌ですっぱ抜かれましたね。その選手達は、球団の聞き取りで白判定と見なされたと球団から報告がありましたが、結果的にシーズン途中でレギュラーの座を剥奪され、今日10月1日、広島カープは、疑わしき選手達の契約を打ち切りました。
これでは、『疑わしきは、ただ罰す』です。
薬物事犯の検挙人員は、この数年毎年増加しているといいます。ゾンビたばこというものは、インターネットを介すれば簡単に手に入ってしまう代物だから、薬物汚染の若年層への広がりも拡大している様子です。
今、社会に必要なのは、薬物に手を出さないという啓発だけではなく、万一手を出して苦しむ者に手を差し伸べて、更生の機会を与えて復帰させる、復帰できるという道筋を公に示すことではないかと思います。
現在の様な『疑わしきは罰す』では、たとえば広島カープの様に、レギュラーではない若手であればすぐに放逐し、レギュラーの様な球団にとって価値に高い選手は、どうにか守ろうとする(本当のところは分かりません。あくまで私の推測です。)。要は、罪と罰の不平等が生まれてしまう。
また、これによって、隠すことで、バレなければと、どんどん罪がエスカレートし、罪悪感も薄れてしまう。こう云う事態を、私は一番に恐れます。
これまでも日本プロ野球界では、一人の選手の罪は保有球団の中で量られるだけで、契約解除やトレードを行った後は、球団はもう他人事のような振る舞いです。他球団にトレードされた選手が直ぐにレギュラーとなって試合に出ている状況を見せられると、ただただ何だかなあ?と呆れてしまう、それどころか、日本プロ野球に明るい未来を感じられなくなってしまうのです。
日本プロ野球界は、現在もコミッショナーはお飾りで、コミッショナーの強い指導力で統一した規範というものが作られないというのが実情ではないでしょうか。
今回の様な事案では、プロ野球界全体が、疑わしきだけでは終わらさずに、しっかりと罪と原因と球団の責任等を明らかにして、結果を世の中に公表した上で、選手の更生の道を開くような罰則を与え、それに堪えた者には選手としての復帰を認める、という風な制度を設けてほしいと願います。
もしも、このような制度があれば、今回契約解除された選手は、ただ世間から白い目で見られ続けるのではなく、温かい声援を受けながら罰則に耐え、復活の道に邁進したのではないかと…、そう思うと、ただただ残念でなりません。



