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差別の天秤

「愛を読む人」という約10年前公開の映画の、他の方が書いた映画評を読みました。 そこには私が考え及ばなかった、ハンナが隠し通した秘密についての考察が書かれいました。ハンナは文盲でした。そして、その事実を生涯隠し通しました。それは何故かです。 映画か原作小説の序章で、ハンナの...

2010年10月8日金曜日

次回12/18、おはなしの会で朗読する絵本、決めました!

加西市立図書館 おはなしの会に参加し、12月18日(土)が2度目の担当日です。
12月ということで、クリスマスに関連するお話しがよいか、実のところ、初めて担当した今年8月28日(土)の数日後から思案は始まっていました。前回は30分の持ち時間を使い切った長話、数名の幼児、園児達がお話しについて来てくれたため、こちらも気持ちよく行えましたが、次回は同じ話では苦しいか、と、どの様な話が、自分が楽しく演じて、子供達が喜んでくれるか、この点を大切にし、本選びを進めてきました。
そして、ようやく二冊決めました。

書名:「ゆきのふるよる」世界の絵本ライブラリー/パーシーとどうぶつの絵本
作者:ニック・バトワーズ
訳書:林 真美
分類:絵本
出版:金の星社
解説:公園の丸木小屋に住むパーシー、ある雪の夜、雪で寝床を失った公園内の動物たちがパーシーを訪ねてくる、可愛らしくも、読後、心が温かくなるお話しです。

書名:「ゆきのひ」
作者:加古里子
分類:絵本
出版:福音館書店
解説:昭和40年頃の北国の生活を描いた、素朴だけれど、北国に生きる人々の逞しさを読まれた本です。
登場人物が、物語の進行に合わせた風景の中に描かれていますが、凄く細かで、いまでいう(これも古くなったか?)ウォーリーを探せ!の様な楽しみ方もできる絵本です。私の年代(20世紀少年)には、懐かしき風景でした。

です。


ニック・バトワースさん作、林 真美さん訳の『雪の降る夜』。動物たちが他数出演し、季節は冬、そして話も、楽しくまた心温まるもので、これで行こう、と決めました。
数日前から練習しています。
朗読は一人芝居、また編集もできるので、多少の演出を施したものをYouTubeに投稿しました。
クリスマス関連曲のピアノソロをバックミュージックで使用しています。
大好きなジョン・レノンの曲です。



動画の最後にメッセージを載せましたが、この物語自身、キリスト、神を主題にしたお話しではありませんが、読んで、聖書マタイ伝7-7、の御言葉を覚えました。
『求めなさい。そうすれば与えられます。捜しなさい。そうすれば見つかります。たたきなさい。そうすれば開かれます。』です。
聖句の中では、ポピュラーな文句ですが、絵本を読んだり、聴いて頂ければ、『確かに』と思って頂けるのでは、と思います。
ですから、クリスマスの祝福の物語として、朗読しようと思っています。

2010年10月5日火曜日

『坂本龍馬』考 その2 ~お田鶴さまのいない『龍馬伝』、いよいよクライマックスです~

今年のNHK大河ドラマ『龍馬伝』、今週放送(10/3)の『清風亭の対決』が終わり、最終回まで残り8回となった。

ドラマが始まった当初、友人宅にて酒を呑みながら、ドラマ『龍馬伝』について、あれこれ語り合った。

友人は学生時代、傍からは『面白き』時を過ごしている様に見え、しかし、本人はいたって『生真面目』で、いつも『真剣』であった。そんな彼の気性はさらに洗練され、内包していた『優しさ』がにじみ出る男となった。
彼と話している時間はとても楽しい、まず飾る必要がない、少年期から青年期に掛けての、様々な(しょうもない)悪事を互いに知っているからだ。
この様な友がいる事、50年、生きてきた自分の誇りと思う。

本題の『龍馬伝』についてであるが、友人は何か違う、という、私も初回からドラマを観続け、違うと思っていた。

20代に司馬遼太郎の小説『竜馬がゆく』で、竜馬に出会い、司馬が描く『竜馬』が私の中で、一つの個性として今も生き続けている。当然ながら『竜馬がゆく』は時代小説であり、数々のエピソードは、司馬が創作し、補完し、物語を紡いでいる事は承知の上なのだが・・・、

このドラマが始まる直前、2冊の龍馬関連本を買って読んだ。

書名:「わが夫 坂本龍馬 ~おりょう聞書き~」
著者:一坂太郎著
分類:ノンフィクション
出版:朝日新書(文庫本)

書名:「龍馬と八人の女性」
著者:阿井景子著
分類:ノンフィクション
出版:ちくま文庫(文庫本)

である。

そこには、司馬竜馬が苦しいほどに恋い焦がれた、そして私も熱く思いを寄せた、『土佐藩家老福岡家の姫、お田鶴さま』がいないのである。
司馬は『竜馬がゆく』単行本5巻にそれぞれ、あとがきを載せている。
第3巻『狂乱編』のあとがき三で
-----------
ときどき、竜馬の故郷だった高知へゆく。
先日も、飛行場まで私を追ってきてくれた町のひとが、
「私は、福岡のお田鶴さまの家の足軽をつとめていた者の子孫です」
と名刺をくれた。胸に真っ黒な毛がはえていて、いかにも土佐っぽという感じの年配の人であった・・・
・・・
右、この小説取材でえた話を、思いつくままに置きならべた。さほど面白くもない話ばかりであるが、この小説は史伝要素がつよいため、補遺という意味で、このあとがきの欄をしかるべく転用した。

昭和三十九年九月
-----------
と書き記している。
因みに、文庫本では、あとがき5編は全て第8巻に収録されている。
私は、ずっとお田鶴様の存在を信じていた。
Googleで龍馬関連、田鶴関連で文献を調べると、『お田鶴さまは司馬の創作』と、どれもがそう記している。
私は、司馬のマジックに約30年近くも、引っかかっていたという事になる。一時は唖然とした。

しかるに、今となれば、お田鶴さまが実在したか否かなど、誰にも解るはずもないと高を括る事にした。数年前の出来事も『記憶にございません』で通る時代、検察が証拠を改ざんする時代である。約150年前の些細な事柄など時間の中で如何様にでも転がせよう。

諄いようであるが、私の中には司馬竜馬が存在する。司馬が描いた竜馬が生き続けている。
司馬は小説の中で、竜馬幼年時代には殆ど触れていない。
触れても、土佐に伝わる龍馬伝承で、『竜馬は、十二歳になっても寝小便するくせがなおらず、近所のこどもたちから「坂本の寝小便ったれ(よばあったれ)」とからかわれた。からかわれても竜馬は気が弱くて言いかえしもできず、すぐ泣いた。』また『・・・城下ではたれでも、「坂本の泣き虫」といえば「ああ、本町筋の洟垂れのことか」といった。竜馬は、どうしたことか、十二、三になっても、はなじるが垂れっぱなしだった。』と、もうけちょんけちょんである。
しかし、司馬は乙女姉(おとめねえや)の口を借りて、幼き竜馬の容姿に掛けて、竜馬の未来を予言させている。
『「いいえ、竜馬は左様な廃れ者にはなりませぬ。
ひょっとすると、土佐はおろか、
日本に名をのこす者になるかもしれませぬ」
・・・
乙女には、竜馬にかけているひとつの信仰があった。
・・・
竜馬は、うまれおちたときから、背中いちめんに
旋毛がはえていた。
・・・
(その容姿から)竜馬と名づけた。』
また
『こどもにも骨柄というものがある。乙女の気のせいか、
見ているとどことなく茫洋とした味があるように
おもわれるのである』

私の中の竜馬を一言で表すなら、この『茫洋』である。
しかし、『龍馬伝~SEASON1 RYOMA THE DREAMER~』の福山龍馬は、青年に成長し、江戸へ剣術修業し、また盟友武市半平太の興した土佐勤王党へ関わりを持つに至っても、礼儀正しく、また毅然としてはいるが、『茫洋』ではないのである。私の違和感は、ここに在ったのである。

それでもと思う、いろんな龍馬があっていい、いろんな解釈が、表現がされるほどに、龍馬は『変幻自在』で『面白い』のだ。

平成22年1月3日(日)、『龍馬伝』第一回放送は、家族皆で観た。オープニングから涙が止まらず、途中からは、もう顔がクシャクシャになりながら、観た。次々と感情の大波が打ちつける合間に、このシーンはあーだこーだと思いを語る。共に観ていた家族にすればたまったものではなかったであろう。
この日、BSハイビジョン放送で18時から1回目を観、次は地上デジタル放送で、そして最後はBS放送でと三度観た。
正確に言えば、土曜日の再放送も含めて四度観た。

第一回放送のクライマックス・シーン、
自暴自棄に陥った岩崎弥太郎が上士に楯を突こうとした矢先、機敏に対応して弥太郎をかばうが、その為弥太郎の怒りを買う、そして、初めて龍馬は自分の胸の内を打ち明ける、
「わしはのう弥太郎、
上士に・・・
ふりあげた刀を下ろさせた人をしっちゅう
・・・母上じゃ」
「母上は上士をうごかしたがじゃ」
・・・
「(いつの日か)下士も上士ものうなるがじゃ」
・・・どうなったら、そんな世になるがじゃ!
「それがわからん、
毎日毎日、考えようけんど・・・わからん」
「わかっちゅうがわ、
・・・喧嘩じゃかわらん、ゆうことぜよ」
「母上がやったがわ、
そんなことじゃなかったけのう」
・・・おまんの母親は!
・・・上士に殺されたようなもんじゃろうが!
・・・どういて上士を恨まんがじゃ!
「母上が、
・・・教えてくれたがじゃ」
「憎しみからは・・・なにも生まれん」

私は、私の中の竜馬の記憶を辿りながら、
福山龍馬を最後まで見届けたい、そう思った。

そして、毎週欠かさず観ている。
『龍馬伝~SEASON3 RYOMA THE NAVIGATOR~』に入って、福山龍馬の顔が変わった。
天命を悟った人の、待ったなしの勝負師の顔になった。
『大胆不敵』、これこそが待ち望んだ『龍馬伝』である。
急がずともよいのに、龍馬は駆けだした。
『薩長同盟』を締結させた。
『龍馬伝~FINAL SEASON RYOMA THE HOPE~』に突入、
海援隊として長州に加勢し『馬関戦争』で幕府軍を蹴散らした。
そして、土佐の参政後藤象二郎と手を結び、
いよいよ最後の大仕事、大政奉還である。

ドラマも、龍馬の天命もクライマックスである。


『坂本龍馬』考

『坂本龍馬』考 その1 ~司馬竜馬との出会い、そして竜馬と歩む人生~
https://harimanokuni2007.blogspot.com/2010/09/blog-post_5723.html

『坂本龍馬』考 その2 ~お田鶴さまのいない『龍馬伝』、いよいよクライマックスです~
https://harimanokuni2007.blogspot.com/2010/10/blog-post.html

『坂本龍馬』考 その3 ~龍馬の夢~
https://harimanokuni2007.blogspot.com/2010/11/3.html

『坂本龍馬』考 その4 ~デモクラシー~
https://harimanokuni2007.blogspot.com/2017/11/blog-post_20.html

2010年10月3日日曜日

平成22年度高砂市中学校総合体育大会新人戦軟式野球競技 感想

10月1-2日で開催された平成22年度高砂市中学校総合体育大会新人戦軟式野球競技(高砂市民球場)観戦の感想です。
両日とも、見事な日本晴れ、爽やかな朝と夏の名残を感じさせる昼の日差しの下、応援する鹿島中野球部だけではなく、市内7校、全てが素晴らしい試合を繰り広げました。

【10/1 鹿島中初戦 宝殿中戦】
雄大-拓樹のバッテリー、そして宝殿中バッテリーの行き詰まる投手戦で、今大会初の延長に突入。
8回表、先頭打者6番拓樹がセンター右ヒットで出塁、幸伍四球の後、二塁牽制悪送球で、走者がそれぞれ進塁。
耕太郎の内野ゴロにまさかの宝殿中内野のエラーが出て、拓樹が生還し1点。耕太郎は悠介の打席で二進。
悠介が倒れた後、凌の内野ゴロで幸伍が三本間に挟まれたが、三塁から本塁への送球が幸伍の頭上を越す、捕手、投手の間、ホームベース上を通過し、バックネットへと転々とする間に、幸伍、耕太郎が相次いで生還し2点、計3点を奪取。
8回裏、二死からこのゲーム幾度の守備機会も堅実な守備で守り通したショート凌が、まさかの一塁送球エラーで走者を出すも、雄大が最後、宝殿中一番バッターを空振り三振に仕留めてゲームセット。3-0で鹿島中初戦突破。

【10/2 鹿島中準決勝 竜山中戦】

雄大-拓樹のバッテリー、この試合も竜山中バッテリーとの行き詰まる投手戦、延長は9回までに及んだ。
4回表、先頭打者3番雄大四球で出塁。4番健介の時、ワイルドピッチで雄大が一気に三塁まで進塁。健介の内野ゴロの間に雄大が生還し1点を先制。
しかし6回裏竜山中の攻撃で、一死から四球、レフト前のラッキーなヒットで一二塁。二塁牽制、ランダウンプレーで一塁走者をアウトにし、二死に追い込んだものの、ショートゴロ、凌の一塁送球エラーの間に二塁走者が生還し同点。
そして9回表、先頭打者3番雄大がセンター前ヒットを放ち、続く健介が四球で一二塁。その後、竜山中エースのボークにより二三塁に進塁。この試合5番のファースト真己が2走者をかえす左中間二塁打を放ち、決定的な2点を奪取。その後も、拓樹の内野安打で一三塁、拓樹が盗塁し二三塁。しかし、幸伍の内野ゴロで真己が本塁憤死。耕太郎キャッチャーフライ、悠介サードゴロで追加点は成らず。
9回裏竜山中の攻撃、先頭打者レフト前に落ちるラッキーな二塁打、しかし次打者の内野ゴロで打者走者アウトの後、二塁走者が三塁進塁を試みたが憤死、ダブルプレーで一気に二死となり、次打者を死球で出すも、最終打者を内角低め、見送り三振に仕留めてゲームセット。
3-1で鹿島中決勝進出。

【10/2 鹿島中決勝 荒井中戦】

1回戦、白陵中を破り2回戦に進んだ松陽中とシードの荒井中が準決勝を争い、荒井中が決勝に進出、夏の新人戦と同じ、鹿島中対荒井中での決勝戦となった。鹿島中としては、前回1-3の準優勝に甘んじたお返し、リベンジを果たしたかった。
本大会初登板となった健介は拓樹の巧みなリードもあって荒井中打線を寄せ付けず、しかし鹿島中打線も準決勝から連投の荒井中エースに押さえ込まれて、三度目の延長戦突入。
9回裏荒井中の攻撃、一死から、この試合先発出場し何度も好プレーを見せたサード悠将のサードゴロ一塁悪送球で走者が生き、尚も送りバントをピッチャー健介の一塁悪送球で一三塁とピンチを広げ、次打者の三球目が拓樹の股間をすり抜けるパスボールとなり、三塁走者が生還、0-1xサヨナラ負けとなった。
荒井中へのリベンジは次回大会にお預けとなったが、来週開催の東播総体では今年高砂地区は二チーム出場枠があり、決勝に駒を進めた段階で東播総体出場権を得たため、東播総体出場16チームのひとつとして、県大会出場の一つの席の争奪戦に加わることになった。


感想として、
今大会は高砂市内7校、どのチームを一夏を経験して、チームが纏まり、しかし投高打低、守り競って、より辛抱強く勝機を引き込んだチームが勝つ、という結果となった。鹿島中は3戦とも延長戦にもつれ込む、辛抱強い試合を展開して、宝殿中、竜山中を下したが、最後、荒井中戦で力尽きた。
鹿島中は、これから続く秋の大会も、チームの打撃力が急激にアップする事は期待できないだろう。今大会の様に守り競って、辛抱強く勝機を待つ戦い方になるだろと思う。しかし、上位大会では、打力に秀でたチームに木っ端微塵にされる可能性もあるだろう。しかし、今大会の様に、守り競う形を堅持できればと思う。
打力については一朝一夕で成るものではない。一人ひとりが、もっと謙虚にコーチの指導に真剣に耳を心を傾けて、打法の見直しに取り組む必要があると思う。これからのひと冬、地道なトレーニングに勝った者が、それを得る事になるだろう。
来春の大会、このチームで戦う最後の大会では、得点を奪う多様なオフションを身につけたチームへと変貌している事を期待する。