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差別の天秤

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2024年9月14日土曜日

齊藤元彦知事へ

私は、壊れていく人を見たくない。

今なら引き返せると思います。過ちを真摯に認め、すべてを公にして、自分の処遇を、公正な第三者に委ねる。それがあなたが、誠実で真面目であったであろう頃の自分を取り戻す唯一の道だと思うからです。勿論、今すぐ知事を辞職することが前提です。

あなたに対する7つの疑惑を告発した部下と、疑惑に関わったとされる部下の二名が自死したことに対して、組織のトップであるあなたは、責任を取らなければならない、それが自明です。

デモクラシーを信条し、制度とする国家の行政員ならば尚更です。

独裁は許されないです。

如何なる事案も、当事者が判断することは許されないです。そして、身勝手な判断で身勝手に罰することも許されません。

如何なる事案も、公正な立場の人に検証を委ね、検証結果を公にした上で、罰するにしても情状酌量を常としなければならない。それが選挙で選ばれ民意を托された公僕が取るべき唯一の道だと思うからです。


ただ、あなたとあなたの側近の不正をメディア、警察、議員等に外部通報された事を端緒とした、兵庫県を揺るがし、今は全国民の関心の的となった一連の事件の責任を、あなた一人で負わせるものでないことも理解をしています。


あなたを知事に担ぎ、県庁内で権力を握り、いまだあきらかにされていない公金の不正利用や、告発文書の犯人捜しで、通信の秘密や個人のプライバシーを踏みにじった上に、強迫紛いの行為を行ってきたであろう側近たちは、もしかしたらあなたを権力の笠として隠れ蓑に使い、あなたも知らない、未だ公になっていない不正を犯していてもおかしくは無いと、私は想像しています。


そして、マスコミですが、私は外部通報時、あきらかにされてはいませんが、告発者は名無しで告発したのでは無いと思っています。名前と立場をあきらかにして告発をしたのだと思っています。外部通報として受け取ったマスコミなどは、公益通報の制度に沿って、通報者を守らなければならない。しかし、あきらかにされていない外部のだれかが、告発があったことを知事やその側近に注進した。私はそこに告発者を特定する情報も含まれていたのではと疑いを持っています。何故なら、7000名の県庁職員から数週間で告発者を特定することなど不可能だと思うからです。

それ故に側近は、数週間で、特定された職員の通信記録を調べ上げ、告発者のパソコンや私物のメモリカードを押収して、告発の痕跡と協力者の特定を早々に調べ上げられたのだと思います。

マスコミは、この事件を、当初パワハラとおねだりの疑惑ばかり報道していましたね。マスコミは伝聞や責任のないコメンテーターの意見によって、下世話な報道に終始していましたね。日本のマスコミは、独裁に簡単に甘んじてしまう脆弱性を露呈し続けました。


この事件を教訓として、私たちは

まず、自分たちのリーダー候補は、自分たちで責任を持って擁立し、権力を委ねたリーダーの行動をしっかり監視しなければならない。

第二次世界大戦敗戦前と、なんら変わらない立法府や行政府、司法府の仕組みを、国民主体で見直し、より良きデモクラシー制度に再構築する。

公正なジャーナリズム精神を、国民だれもが育まなければならない。

と強く考えます。