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不寛容にもほどがある!

現在の日本社会を支配する倫理観では不適切として烙印を押されてしまう、昭和ど真ん中の言動や行動で生きている中年の男性教師を主人公にして、現代にタイムスリップした主人公が、誰かが不適切だと呟けば社会全体が盲目的に不適切を糾弾する不寛容な現代の日本社会の有り様に喜劇で一石を投じる、宮藤...

2013年4月8日月曜日

ほんとうの宝物は?


『ほんとうの宝物は?』という学校劇があります。この劇、小学5年生の時、学芸会で演じました。
42年前の出来事です。劇の内容はほとんど覚えていませんが、偽物の空飛ぶじゅうたんを宝物と偽ってコンクールに入場するアラマー共和国の三人の王の一人を演じました。もう二人は、イチャサンとボーさんです。
一人のセリフは二行もありませんでしたが、三人とも、なんやかんやと余計なセリフを口走り、あげくに退場の際、当時の流行歌『またあう日まで』をもじって、「またあう日まで、さよなぁあら!」と観客に向かって訛りながら絶叫し、会場を爆笑の渦にしたことだけはよく覚えています。
アラマー共和国の王を演じたときの写真です。
頭には、母がタオルを丸めて作ってくれたターバンを被り、腰には、父が木に金紙を巻いて作ってくれたサーベルを差しています。

この劇『ほんとうの宝物は?』について、Googleで検索しますと、ヒットしました。
現在でも、全国各地の小学校の学芸会で演じられているのですね。

そしてあらすじですが、
あるとき、世界宝物コンクールが開かれます。そこに世界中の国々が、我こそはと宝物を持って集まりました。
アポロン連邦は「月の水」を宝物だとして入場します。でもインチキとわかり失格です。
次にチョウメイ国はお年寄りが宝だと、お年寄りを伴って入場します。お年寄りは国の宝、合格です。
ガメツキランドは、光輝くダイヤモンドを持って入場します。でもそれは盗まれた物とわかり失格です。
アセミドロ国は、働く人が大勢朗らかに入場して、合格です。
アラマー共和国は、空飛ぶじゅうたんを持って入場しますが、偽物とわかり失格です。
イクサマニア連邦は、爆弾を持って現れますが、それは悪魔の宝なので失格です。
最後にニコニコランドは、子供たちを伴って入場します。子供も国の宝です。満場一致で合格です。
・・・
という内容の物語です。

ここで云う『宝物』とは何でしょうか?それは『国の宝』です。万民が共有すべき善行の理念です。
これまで国を支えてきたお年寄り、
今、汗水流して真面目に働く人々、
そして子供たち、
この三つこそが、国が栄え続けるための大切な宝物だと説きます。そして大切に守らなければならない、善行しなければならないと諭します。
反対に、インチキ、盗み、偽り、そして爆弾は、『悪魔の宝』として、けして持ってはいけない、悪行に手を染めてはならないと諭します。
40年前の日本では、当たり前の事でした。

でも現在はどうでしょうか?日本、だけでなく世界の国々が信奉するのは、軍事力と経済力です。40年前『悪魔の宝』としたものが、『神の宝』『神の力』として振る舞いはじめています。恐ろしい事態です。

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