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映画『オッペンハイマー』を観ました。

”nearly zero(ほぼゼロ)” 先週、映画『オッペンハイマー』を観てきました。期待に違わぬ、クリストファー・ノーランの映画でした。 ノーランは、オッペンハイマーという人物の上昇と転落の物語を通じて、科学者の、もっといえば人間の、探究欲や嫉妬心にはブレーキが利かないという、...

2013年4月9日火曜日

アフターダーク


afterdark -陽が沈んで辺りが暗くなってから-
村上春樹さんの長編小説のタイトルです。12日に新作小説『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』発売の前に、これまで読んできた中から一冊読み返してみようと書棚を眺めていて、このタイトルが強く眼に止まりました。
『アフターダーク』には、夜の町に生きる若者の淡々とした異世界?が綴られていた様に思いますが、しっかりとは記憶していません。ページをめくると、章のはじめに時計の文字盤が描かれいます。

何故に『アフターダーク』というタイトルに強く目に止まったかといいますと、かの国、北朝鮮のことが頭にあったからです。北朝鮮は、勝手に隣国にケンカを売って、戦争の準備を始め、いよいよ明日10日にはミサイルを放って戦争を開始すると息巻いています。

もっとも近い隣国である韓国は、市民生活はなんとか平静を保っているものの、国として最大限の警戒態勢を整えている様子です。そしてかの国が実質的にケンカを売っているアメリカは、かの国のミサイルがアメリカを射程圏に捉えたことから、遊撃そして報復の万端の準備を整えて構えています。
そして我が国日本も、遊撃準備が粛粛と進められています。今日のどのニュースでもトップで、この遊撃準備を伝えていますが、韓国から伝わってくる、アメリカから伝わってくるひしひしとした緊迫感は、国内からほとんど感じる事ができません。
たとえミサイルが実験的なものであったとしても、またデモンストレーションであったのしても、必ず日本上空を飛行します。ミサイルが慣性飛行状態であれば遊撃で破壊することは可能だそうですが、飛行中にトラブルが起こればミサイルは迷走し、遊撃で破壊することは不可能です。ましてや核を積んだ大量殺戮を目的としたミサイルが撃ち込まれる可能性も皆無ではありません。

かの国、北朝鮮は、朝鮮戦争の英雄として国の支配者となった金日成から三代に渡り金一族が支配し、私物化している国です。周辺国のすべてが、近代化と経済的繁栄を推し進めてきたというのに、ただ一国、北朝鮮だけが半世紀前の時刻に止まり続けています。そして黒い噂が絶えません。国内においては恐怖政治、国外においては、麻薬、偽札、誘拐、テロ、殺人、そして殺人兵器の密売です。その悪行に遂に核ミサイルが加わりました。核爆弾の実験に成功し、弾道ミサイルの開発にも成功したと云われます。
そしてこの度の、映画『博士の異常な愛情』さながら、核搭載弾道ミサイルの威力に固執し、それを『神の力』として隣国を脅し、多額の金を巻き上げようとしています。
そして北朝鮮は、長年の庇護者である中国の制止も聞かず、暴走機関車の如く、自ら描いたチキンレースをひた走っています。

恐ろしいのは、自制の、また統制の効かないところに核搭載弾道ミサイルの発射ボタンがあるということです。そしてかの国の暴君は、虐げた国民を盾にして立て籠もっていると云うことです。
そして、万が一、核搭載弾道ミサイルが発射されれば、どこかの都市が消滅し多くの貴い命が失われ、そして北朝鮮の罪のない国民が報復の犠牲となります。

今日は昼から、強い西風が吹き荒れて、荒々しさを覚えました。そしてアフターダークが始まります。異世界は、その姿を幻想させても、けして現世界とは交わらないものです。明日が、今日と変わりない日となること、強く願います。

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