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映画『オッペンハイマー』を観ました。

”nearly zero(ほぼゼロ)” 先週、映画『オッペンハイマー』を観てきました。期待に違わぬ、クリストファー・ノーランの映画でした。 ノーランは、オッペンハイマーという人物の上昇と転落の物語を通じて、科学者の、もっといえば人間の、探究欲や嫉妬心にはブレーキが利かないという、...

2012年12月27日木曜日

寒い!凍り付きそうです!


おはようございます。ぶるっ、寒い!凍り付きそうです!
Yahoo!お天気地図を見ると、北陸から北海道にかけて氷雪に覆われたように見えます。

北海道北部地域は軒並み-20℃以下の極低温になっています。
姫路でも現在-3℃です。冷たいというより痛いです。
そとは白々と夜が明けています。屋根は軒並み霜に覆われ真っ白です。ですが・・・驚きは、鳥のさえずりが聞こえています。小さな羽毛にくるまれた鳥たちは、朝日に歓喜している様子です。

2012年12月26日水曜日

小田和正のクリスマスの約束


クリスマス寒波も、なかなか堪えましたね。そして歳でしょう、夜中に何度かトイレに立ちます。
昨日の夜もそうで、時計を見ると0時過ぎでした。あっそうや!小田和正のコンサートしてるんや、と思いだしテレビをつけました。四方に観客席がある中央ステージの一角に、小田和正とゲストミュージシャンが並び、他のアーティストの名曲をカバーしています。そのハーモニーはとても美しかったです。そして何より、歌詞がとても大切に歌われて、その言葉のひとつひとつが心の琴線に触れ、心の中がしっとりと温かくなりました。

真夜中の小田和正クリスマスコンサート《クリスマスの約束》は、とても嬉しいプレゼントとなりました。有り難うございます。

クリスマスの約束2012

サンタクロース軍団がやって来た!


今年も我が家に、サンタクロース軍団がやって来ました。
昨夜の夜、玄関で声がして妻が出てみると阿弥陀からやってきたサンタクロース軍団です。
耕太郎はいそいそと着替えて、その軍団に混じり自転車で何処へと出かけました。

サンタクロース軍団、メリークリスマス!そしてありがとう!

2012年12月25日火曜日

とっておきの心温まる物語『十二番目の天使』


クリスマスに、とっておきの心温まる物語を紹介します。
オグ・マンディーノ作『十二番目の天使』(原題:The Twelfth Angel )です。

※朗読動画を作成しました(2017/1/31)


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ジョン・ハーディングは、死のうとしていました。最愛の妻アリーと最愛の息子リックを事故で突然に失ったからです。そして、コルト45に弾丸を詰め銃口をこめかみに当てて引き金を引こうとした時、窓の外からジョンを呼ぶ、自殺を押しとどめようとする声が聞こえます。声の主はリトルリーグ時代からの大切な親友ビルでした。

ビルは、家に引きこもるジョンをある場所に連れ出しました。そこは二人が野球と出会った場所、町の小さな野球場でした。そしてひと夏の間、リトルリーグのチームの監督を引き受けてくれないかと依頼をします。そのチームは、かつて二人が所属したことのあるエンジェルズでした。

土曜日、チームの選抜テストがありました。子供たちのほとんどは野球の心得がありました。でも一人だけ、体が小さく走りは遅く守る事も打つことも全くできない男の子がいます。11才のティモシー・ノーブルです。でもティモシーはどんなにできなくても全然へこたれません。そしてなによりボールを待つ姿が亡き7才の息子リックとそっくりなのです。そしてジョンは、ティモシーを含めた12名のエンジェルを預かることになりました。

夏休み、新生エンジェルズのスタートです。小さなティモシーは守る事も打つことも全く上手になりませんが、それでも誰よりも一生懸命に練習に取り組みます。
ジョンがティモシーに声をかけると思わぬ返事が返ってきました。
「でも、毎日、毎日、あらゆる面で、僕はどんどんよくなっているんです!」
そしてこうも言います。
「絶対、絶対、絶対、絶対、絶対、絶対、あきらめるな!」
この二つの言葉(暗示)は、ティモシーとママにいつも親切にしてくれる医者のメッセンジャー先生がティモシーに教えてくれたものでした。

そしてリトルリーグが開幕しました。エンジェルズの初戦は、優勝候補筆頭のヤンキースです。エンジェルズは互角に戦いました。ティモシーの「絶対、あきらめるな!」のかけ声がチームに浸透していたからです。ですが試合は、ティモシーのタイムリーエラーで取られた1点が決勝点となり、エンジェルズは負けました。
試合の後、エースのトッドがティモシーに近づき「俺たちはあきらめない。だいたい、これはお前が言い出したことなんだぞ。そうだろう?(ティモシー)あきらめるな!いいか」
ティモシーは目に涙を一杯浮かべながらも静かに頷きました。
夕暮れ、皆が帰ったグラウンドの、ライトの定位置にティモシーがひとり座っていました。
ジョンは自分の経験から、もしやと思いグラウンドに引き返し、ティモシーを見つけたのでした。ジョンはティモシーのグローブを受け取りました。それは、傷んでボロボロのグローブでした。これではまともにボールをキャッチすることができません。
ジョンはティモシーに一つの提案をします。
「僕の家に、子どもが使っていたほとんど新品のグローブがある。使うといいよ。」
ティモシーは、ジョンの子どもが亡くなっていることを知っていました。でもジョンの提案を受け入れて「すごく嬉しいです。もっとうまくなります。」と応えます。

エンジェルズは快進撃を続けます。チームには最高のチームメイト、そして応援団長のティモシーがいたのです。ライトの守備はずいぶん上手くなりました。ですが今だヒットが一本も打てません。そして時折、ふらついたり、言葉がが不明瞭になったりします。
毎試合ティモシーの応援で試合観戦する老人がいました。メッセンジャー先生でした。
ジョンはメッセンジャー先生と挨拶を交わします。そしてティモシーについて聞きました。
メッセンジャー先生は、すこし言葉を濁しながらも
「特に心配はいらないでしょう。子どもに特有の些細な問題があるだけです」と応えます。

そしてエンジェルズはシーズンを2位で終え、王者ヤンキースと優勝決定戦を行う事になりました。
ジョンはビルに感謝します。
「なあビル。お前は、俺の人生の中に、これ以上ないというタイミングで戻ってきてくれたよな。それで、俺が関わり合うもの、思いを巡らすもの、生きる理由となるもの、あの天使たちを、俺に与えてくれた。お前は、あの子供たちと一緒に、俺がもういらないと思っていたのも、俺の命、俺の人生を、俺のもとに引き戻してくれたんだ。」
ビルが応えます。
「俺も含めて、チームの全員が、少しは力になれたかも知れないな。でも、一人だけ特別な人間がいないか?ジョン」
「・・・・」
「あの、ちっちゃな天使さ。お前が一番に感謝しなければならない相手は、あのちっちゃな天使だろうな。あの子は俺たちみんなに、人生とはこうやって関わるもんだということを、会うたびに教えてくれたよ」

そしてヤンキースとの優勝決定戦が始まりました。ティモシーの母ペギーが初めて試合を観戦しにきていました。隣にはメッセンジャー先生が座っています。
試合の後半、ヤンキース一点リードで迎えたエンジェルズの攻撃は、一打同点の場面でティモシーです。エンジェルズのチームメイトは皆ティモシーの初ヒットを願っています。
そしてその願いは果たされました。打球は一二塁間を抜けていきました。ティモシーの初ヒットは貴重な同点打となりました。エンジェルズの勢いは止まりません、次打者が続いてヒットを放ちティモシーが勝ち越しのホームをふみました。
優勝です。トロフィーを持ったティモシーがジョンに駆け寄ってきます。ジョンは両手を伸ばしてティモシーを持ち上げ、その小さな胸に思わず自分の顔を押し当てました。そして、「お前はずーっとチャンピオンだよ!ティモシーずっとだ」と話します。

ジョンは、ひと夏の癒やしの休暇を終えて、仕事に復帰しました。多忙で充実した日常が始まりました。そして三ヶ月があっという間に過ぎ去った頃、メッセ-ジャー医師から一本の電話がありました。
メッセンジャー医師が、ジョンの自宅を訪れました。そして悲しい知らせを話します。
「ティモシーのことだよ。(夏の前に)ティモシーの脳腫瘍を発見したんだ。それは手術で取り除くこともできないし、薬で小さくすることもできない。」
「そしてペギーとなんども話し合って決めたんだ。ティモシーに普通の生活をさせ続けると、同じ年頃の子供たちと同じようにして、可能な限り生きさせたい。それがペギーの願いだった。そして、ティモシーには知る権利があると結論をだしたんだ」
「(母の愛情は)ティモシーをとても喜ばせた。でもあの子は一つだけ条件をつきつけた。
(もうすぐ死ぬということを)誰にも知られたくない。友だちに同情されたり、特別扱いされたりは絶対したくない。ほかのあらゆる11才と同じように扱われたいと・・・」
ジョンは愕然とします。小さな天使は、自分が死ぬという事を知っていたのです。そしてひと夏の間、大好きだった野球を必死でプレーし続けたのです。

ジョンはティモシーに会いにいきます。ティモシーは車椅子に座って眠っていました。ジョンがティモシーに顔を近づけ愛しく見つめていた時、ティモシーは目を覚ましました。
「監督、来てくれたんだ!僕、分かってたんだ!絶対来てくれるって!」
ティモシーは続けます。
「僕は夢が叶ったんだよ。僕、神様に祈ったんだ。シーズンの終わりまで野球をさせてください。それからヒットを一本打たせて下さいって。」
別れ際、ティモシーがジョンに願います。
「リックのために祈ったりすること、あるんですか?」
「ああ、いつも祈っているよ」
「僕のためにも祈ってくれる?僕が死んだ後で・・・」
そして
「僕が生きているうちに、また会いに来てくれる?」

ジョンはその約束を守った。その日以降、週五,六回のペースで家を訪ね続けた。感謝祭の日も、クリスマスも、元旦も、バレンタインデーも。
そしてティモシーは、四月七日に他界した。
ティモシーの墓にはこんな碑文が刻まれた。
「僕は、絶対、絶対、絶対、絶対、あきらめなかった!」

end

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今回、何度目の読書となったのでしょう。何度読み返しても、後半部、メッセンジャー先生がジョンに悲しい告白をするくだりから涙無くして読み通すことはできませんでした。

オグ・マンディーノさんの作品は、自己を啓発し、成功への動機付けが与えられるとして、多くのファンを獲得していますが、この『十二番目の天使』も御多分に洩れず、とてもシンプルな自己暗示メッセージが基調にあります。
ティモシーが発する二つの言葉です。
「毎日、毎日、あらゆる面で、僕はどんどんよくなっているんです!」
そして
「絶対、絶対、絶対、絶対、絶対、絶対、あきらめるな!」

「毎日、毎日、あらゆる面で、僕はどんどんよくなっているんです!」
章でも紹介されていますが、この言葉は、1900年の始めに自己啓発のリーダーとなったエミール・クーエの言葉です。彼は医者であり心理学者であり、ポジティブ・シンキングの生みの親であり、自己暗示が病を治し、人生を成功に導くと提唱しました。そして残した名言が
『「日々、あらゆる面で、私はますます良くなってゆく」という言葉を、毎日自分に言い聞かせていれば、本当にあらゆることが良くなっていく。』です。

「絶対、絶対、絶対、絶対、絶対、絶対、あきらめるな!」
第二次世界大戦の最中、ナチスドイツの攻撃に劣勢であったイギリスの時の宰相ウィンストン・チャーチルがオックスフォード大学を巣立つ卒業生に贈った言葉です。

しかし、この『十二番目の天使』には、もっと大きなメッセージが含まれているように思います。それは、まさしく主イエスを彷彿する犠牲愛です。
主イエスは、人間の罪を購うために、この世に使わされ、そして人の罪(くびき)を背負いゴルゴダの丘で十字架の刑に処せられます。
この物語では、生きる希望を失ったジョンの前に、亡き息子にそっくりな、でも貧しくひ弱な、しかし生気に溢れた少年が現れます。でも少年には重い病があり、命に限りがありました。少年の純粋な生気は、真夏の太陽のように周りの人々に降り注ぎ、勇気を元気を授けますが、それと引き替えに少年は、周りの人々が抱える悲しみを抱いて静かに死に向かいます。
美しい物語ですが、決してこの悲劇は起こしてはならないと思います。

私たち人間は、クリスマスの聖夜、愛する者とともに、主の誕生日を祝う喜びを覚えますが、でも主が被った本当の約束(主の贖いによって人の罪が許されたこと)に感謝する者は、キリスト教信者でない限り、そう多くはないと思います。
私は、主の約束、犠牲愛に感謝するとともに、この様な悲劇が二度と繰り返されないことを願います。

2012年12月23日日曜日

『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』を観ました。


クリスマスイブイブの今日は、重々しい灰色雲に閉ざされたとても鬱陶しい一日でしたね。そんな中、クリスマス気分を味わえるものを探しました。

そしてクリスマスをシュールに描く名作アニメーション『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』(原題:The Nightmare Before Christmas 1993年作品)を観ました。

人々に恐怖を授けるハロウィンタウンの化け物たち。
化け物たちは、今年もハロウィンを恐怖に彩り、町を凱旋します。しかし、一人だけ浮かない者がいました。化け物たちのリーダー”パンプキン・キング”のジャックです。
ジャックは、毎年代わり映えしないハロウィンの出し物がとてもつまらなくなっていました。
そして異世界に通じる森を彷徨ううちに、雪に閉ざされた町クリスマスタウンに迷い込みます。クリスマスタウンは、ハロウィンタウンとは何もかも違っていました。家々もそして家の中も、カラフルな色で彩られ、住人たちは笑顔が溢れています。
ジャックは、クリスマスタウンで二つの事を知りました。
クリスマスタウンの住人たちは、クリスマスの日に世界中の子供たちにプレゼントを届けるという楽しみを持っていること
そして、そのプレゼントを配達するのが、彼らの王、真っ赤な服に身を包んだ大男サンディ・クローズ(かぎ爪を持つ怪人)であることをです。

ジャックは、クリスマスタウンの住人に代わってハロウィンタウンの化け物がクリスマスを取り仕切ることを企みます。ジャックにとってそれはワクワクする企みとなりました。
まずは化け物たちに、恐怖のプレゼントを作らせます。
マッドサイエンティストのフィンケルスタイン博士に空飛ぶ骸骨トナカイとソリを、そしてガールフレンドの人造人間サリーに真っ赤な衣装の制作を頼みます。
そして極めつけは、サンディ・クローズの誘拐です。

ジャックは、クリスマスの出し物の準備をすべて整え、クリスマスの夜に人間世界目指して飛び立ちます。ジャックは煙突から、暗闇から部屋に忍び込み恐怖のプレゼントを忍ばせます。やがて町中に子供たちの恐怖の叫び声があふれ出しました。ジャックは、しばし味わう事のなかった達成感を覚えますが、やがてそれは間違いであることに気づきます。
ジャックは、待ち受ける子供たちが喜んでくれると期待していましたが、子供たちは恐れ、クリスマスをそしてサンディ・クローズの訪問を拒否します。そして人間世界では本物のサンタクロースが誘拐されたことが報道され、空を駆けるジャックは、軍隊から放たれた砲弾によって打ち落とされてしまいます。

天使の像に受け止められたジャックが目覚めます。そしてジャックは気づきました。クリスマスは愛や喜びで満たされ、それを運ぶのがサンタクロースの役目であることをです。
と同時に、ジャックはハロウィンで新たな悪夢を演出する楽しみを得る事ができました。
ジャックは、ハロウィンタウンに戻りサンタクロースを解放します。サンタクロースは世界中を愛と喜びで満たすために飛び立ちました。

その夜、ハロウィンタウンに真っ白い雪が降り積もりました。サンタクロースからのプレゼントでした。サンタクロースとジャックは互いにエールを交換しました。
『ハッピーハロウィン!』
『ハッピークリスマス!』

end

『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』は、とてもユニークな映像作家ティム・バートン監督の創作物語です。私はティム・バートンの作品の中では特に(そして意外に)シュールで怪異的な作品が好きです。
『ビートルジュース』(Beetlejuice 1988年作品)
『バットマン』(Batman 1989年作品)
『シザーハンス』(EDWARD SCISSORHANDS 1990年作品)
『スリーピー・ホロウ』(Sleepy Hollow 1999年作品)
『コープスブライド』(Corpse Bride 2005年作品)

この『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』もシュールな怪異的物語です。そしてティム・バートンは化け物に愛情があるのでしょう、ハロウィンタウンの化け物たちはとても活き活きとして、可愛らしく描かれているのですが、方やクリスマスタウンの妖精たちは木偶人形の様で表情がなく、またサンタクロースはどう見ても悪党にしか見えません。
ですが、物語の中には一人も悪党はいません。(悪党面の悪霊ウギー・ブギーはいましたが、とてもとても弱き者でした。)ハロウィンタウンの妖精たちもクリスマスタウンの妖精たちも、人々が求める夢を叶えるために一生懸命です。そしてそれが喜びとなっています。
私たちは、私たちの欲望(恐怖体験、あるいは幸福体験)を叶えるために働いてくれている妖精たちに感謝しなければならないなぁ、なんて思います。

今日は12月23日、クリスマスの真夜中まで、後一日とちょっとです。
クリスマスタウンは、今頃きっとサンタクロースの出立準備で大忙しなのだろうなと思います。