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映画『オッペンハイマー』を観ました。

”nearly zero(ほぼゼロ)” 先週、映画『オッペンハイマー』を観てきました。期待に違わぬ、クリストファー・ノーランの映画でした。 ノーランは、オッペンハイマーという人物の上昇と転落の物語を通じて、科学者の、もっといえば人間の、探究欲や嫉妬心にはブレーキが利かないという、...

2016年8月8日月曜日

Ichiro3000

かつて野茂だけが唯一ノーヒットノーランを記録した、打者有利と言われるコロラドの高地にあるクワーズ・フィールドで、イチローが大リーグ通算三千本目となるヒットを三塁打で飾りました。
テレビのニュース映像で流れたそのシーン、ジャンプした右翼手が伸ばしたグローブのその上を越えて、打球がライトフェンスにぶつかりフィールドに弾き返されたときには、もうイチローは二塁ベースを蹴って流れるように三塁ベースに向かっていました。
イチローは、バッティングでも守備でも絵になる大スターですが、私が最も好きなのは走塁です。2007年のオールスターで記録したインサイドパークホームランの神々しい走塁が忘れられません。今日の三塁打を記録した走塁も、負けず劣らずの痺れる走塁でした。
感動しました!

2016年8月7日日曜日

小説「ワンダー」と素敵な子供たち

ほるぷ出版のワンダーのページに掲載されていた、作者J.R.パラシオさんのインタビュー記事を読みました。
この物語は、実際にパラシオさんが経験したある出来事が、執筆のきっかけであったと語っていました。その出来事は、ジャックの章で、ジャックが初めてオーガストと出会ったエピソードとして描かれていました。
ジャックがまだ五歳くらいの時、弟と一緒にベビーシッターのお姉さんに連れられて近くの公園に出かけベンチでアイスクリームを食べていたときに、横にいたのがオーガストの家族でした。そしてオーガストの顔を見た弟が突然に泣き叫び、次にはジャックと二人して家族を傷つける言葉を発するのではないかと危惧したお姉さんが、一目散でその場を離れたとエピソードには書かれていました。
この時の、ベビーシッターのお姉さんが作者パラシオさんで、泣き叫んだのは二人のお子さんでした。その夜、パラシオさんはその場を逃げるのではなく、普通に話し掛けて、子供たちに別の対応を示すべきではなかったかと反省とともに考えて、この物語の執筆を思い立ったと語られていました。
そして物語は、オーガストの物語だけではなく、オーガストの周りにいて、ほんの少し余分に親切を自分自身に課したジャックやサマーなどの子供たちの物語も丁寧に描かれていました。
ですからこの物語には、とても繊細な問題に対して、さまざまな意見や感性を持つ子供たちや大人たちを当事者の気持ちにさせて引き込む力がありました。
私は修了式で、ジャックにもその親切を賞賛する金メダルを授けて欲しかったです。
そしてもうひとり、お姉ちゃんの友だちのミランダには、オーガストに他人でも信じられる気持ちを育んだ、ミランダの優しさと無二の愛に対して金メダルを授けたいと思います。

日曜日の楽園

今日の午後は、院内の一番静かな場所で過ごしています。


ここは平日ならば一日中喧噪のたえないところ、一階の広い待合のエリアです。でも今日は日曜日、とても静かです。今朝はじめて院内を散策し見つけました。
中庭があるんですね、知りませんでした。
窓に近いベンチから手が届くサッシに鍵があって、開け放つと外気の生暖かい、でも心地よい風が流れ込んできます。中庭にある小さな鯉の池に止めどなく流れ落ちる水音、そして木々を照らす陽の光、日曜日にしか訪れる事が出来ない院内の楽園にいるのだなと実感します。
音楽プレーヤーを持ってきて良かったです。
大好きなカレンの歌声を聴きながら、しばらく読書を楽しみます。