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藪の中

先月、BSで黒澤明監督作品「羅生門」を観ました。同じ黒澤明監督作品である「用心棒」や「椿三十郎」の様な痛快な時代活劇ではなく、陰鬱な気分になってしまう平安時代が舞台の物語です。 物語は、ある殺人事件の重要参考人として捕らえられた盗賊の多襄丸、殺された若侍の新妻真砂、そして殺さ...

2026年7月1日水曜日

銀河の一票

 このぼんやりと白い銀河を大きないい望遠鏡で見ますと、もう沢山の小さな星に見えるのです。宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』の一節です。

私ずっと忘れてました。自分が一つの星だってこと。忘れようとしてました。

一個一個強く光る力を持った星たちに、ぼんやりとした白い銀河ってまとめられて、雑に扱われることを、なんとか受け入れなきゃって。

でも違う。違いますよね。私たちは。

私たちは、一人ひとりが輝く星で、銀河があんなに綺麗なのは、一つ一つの星が綺麗だから。副知事候補 星野茉莉さんが教えてくれました。

銀河。東京都をより輝かせる方法は一つしかありません。

一つ一つの星、都民一人ひとりがより輝くこと。

輝くことを諦めも手放さなくてもいい、輝く気力を無くすこともなく、安心して幸いを見つけることができる。そんな世界を一緒に作りませんか?

何か困っていることはないですか?足りないものや多すぎるもの、不安なこと、ままならないことは何ですか?教えてください。

教えてもらえるシステム、私たち作ります。

あなたをひとりにしません。だからひとりにならないで。

遠慮なく光って教えてください。私はここに居るって。見つけます。絶対。

絶対無駄にしません。たったひとりのあなたが放つ、たった一つの尊い光。

銀河の一票。


きっと永く良作として視聴者の心に残っていくだろうドラマ『銀河の一票』、最終回、東京都知事選投票日前夜、最後の街頭演説で、月岡あかり候補が、集まった聴衆へ、LIVE映像を観る視聴者へ、活動を支えてくれる支援者へ、そして自分とソウルメイトとなった星野茉莉さんへ、心を込めて届けた決意のスピーチ。

ドラマの中の、所詮フィクションだと分かっていても、息を呑みました、心が感動で震えました。


そしてもうひとりの、国民に絶大な人気を誇り、当選は間違いないと目される、茉莉と兄妹の様にして育った日山流星候補の告白のスピーチにも、ドラマの中の、所詮フィクションだと分かっていても、息を呑みました、心が感動で震えました。


私たちは人質事件を利用したんです。倫理的に許されることではありません。

それでも、私と星野先生が力を得たかったのは、解釈改憲を止める為です。

解釈改憲とは、憲法の条文ではなく、その解釈を変えることによって実質的に憲法の内容や意味を変えるという事です。

本来憲法改正のハードルは高く、皆さんの意思が大きく反映されます。

でも解釈の変更は、閣議決定で可能です。

そしてこの解釈改憲は、主に平和に関する条項で行われます。

時代に合わせた変化も必要かもしれません。ただ、これが解釈という名の下に、皆さんの知らないところで、知らないうちに為されてしまうというのは…。それが必要な局面も、結果的に守られてきたものもあるでしょう。だからこそ、アフター(後)ではなく、ビフォアー(前)の話をしませんか。

話しましょう。一緒に考えましょう。

例えば、急速に進化を遂げているテクノロジーを駆使すれば、苦肉の策にも主権者である皆様の意思を取り入れる方法もあるかもしれない。正直そんな発想私にはありませんでした。

政治について考えるのは政治家の仕事だと。私が背負っているのは国であって、あなたではないと。いちいち民意をすくい取っていたらキリがない。そんなものは綺麗事だと。

綺麗な話をしましょう。

綺麗事だと揶揄されることを恐れずに。諦めず、探しましょう。

銀河が、一つ一つの星が。輝き続けられる道を。

世界と、あなたと、私の幸福のために。


この告白を聴衆のひとりとして受け取った茉莉が小さなランプに光を灯して掲げます。その告白に呼応する光は、流星の演説を聴く為に集まった大観衆の中に静かに広がっていきました。この光景は、フィクションの世界でも、ましてやノンフィクションの世界では、なかなかお目に掛かることのない美しい光景でした。


このドラマは、悪人がひとりもいないという希なドラマでもありました。心地よい人情喜劇ドラマ、作ってくれて、観させてくれて、有り難うございました。


追伸.

星野茉莉を演じられた黒木華さんは、以前から数多くの良作である映画やドラマに出演されていて大好きな役者さんでありますが、

このドラマをきっかけに、月岡あかりを演じられた野呂佳代さん、そして日山流星を演じられた松下洸平さん、大好きな役者さんとなりました。