播磨の国ブログ検索

映画『オッペンハイマー』を観ました。

”nearly zero(ほぼゼロ)” 先週、映画『オッペンハイマー』を観てきました。期待に違わぬ、クリストファー・ノーランの映画でした。 ノーランは、オッペンハイマーという人物の上昇と転落の物語を通じて、科学者の、もっといえば人間の、探究欲や嫉妬心にはブレーキが利かないという、...

2012年9月6日木曜日

「中山美穂 魂の旅~小説“アルケミスト”の世界を探して」を見ました。


BSアーカイブスで、
「中山美穂 魂の旅~小説“アルケミスト”の世界を探して」を見ました。

小説“アルケミスト”、まったく知らなかった小説ですが、
ブラジル人作家パウロ・コエーリョさんが1988年に発表された、世界的なベストセラーだそうです。
番組は、中山美穂さんが、小説“アルケミスト”の物語に沿って
発端となるスペイン、アンダルシアの草原から、スペイン最南端の町タリファ、そしてジブラルタル海峡を渡ってモロッコ、そして砂漠を東に進みエジプト、ギザのピラミッドを旅します。

小説“アルケミスト”(邦題:アルケミスト - 夢を旅した少年)は次の様な物語です。
アンダルシア地方で羊飼いをしながら旅をする少年サンチャゴは、ある朽ち果てた教会跡でキャンプをしました。大きなイチジクの木のもとで眠っていますと、ある夢を見ました。
それは、”ピラミッドまで旅をすれば大いなる宝物を手にすることができる”という恣意的な夢でした。
そしてサンチャゴは、タリファの夢占い師を訪ね、また王と称する老人から自分を信じて進めと後押しもされ、海を渡ります。モロッコでは全財産を奪われる不運に襲われますが、一人のアルケミスト(錬金術師)に出会い、アルケミストの供となって砂漠を旅します。
砂漠では、ある部族同士の争いに巻き込まれて命の危険を招きますが、サンチャゴは神に祈り、神は大風をおこしてサンチャゴを救います。
そして長い旅の末、終着地ギザにつきます。ピラミッドの側に立ち、夢で見た通りに穴を掘って宝物を求めましたが、でも宝物はありませんでした。
一人で立ちすくむサンチャゴは暴漢に襲われます。酷く痛みつけられたサンチャゴに暴漢の一人が告げます。
”あなたが求めている宝はここには無い”
”あなたが求めている宝は、イチジクの木がある朽ち果てた教会跡にある”
と告げます。
そしてサンチャゴは、再びアンダルシアに戻り、夢を見たあのイチジクの木がある朽ち果てた教会跡で宝物を見つけます。

作家パウロ・コエーリョさんは、言います。
『本当の幸せは、いつもそばにあるものだ。でも私たちはその幸せに気付くために、大いなる旅が必要なのだ。』と

旅を続ける中山美穂さんの表情がとても良かったです。そして、また思案しながら言葉を選びながら静かに話される中山美穂さんの心の風景もとても良かったです。

そして中山美穂さんの本当の旅の最後は、作家パウロ・コエーリョさんとの対面です。ピレネー山脈を間近に望む丘で対面された二人は、まるで旧来の師弟のありようで、中山美穂さんは、その感動を言葉ではなく、心からほとばしる震えで表現されていたのが印象的でした。

私も、是非『アルケミスト - 夢を旅した少年』を読んで、心の旅に出かけたいと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿