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映画『オッペンハイマー』を観ました。

”nearly zero(ほぼゼロ)” 先週、映画『オッペンハイマー』を観てきました。期待に違わぬ、クリストファー・ノーランの映画でした。 ノーランは、オッペンハイマーという人物の上昇と転落の物語を通じて、科学者の、もっといえば人間の、探究欲や嫉妬心にはブレーキが利かないという、...

2012年9月3日月曜日

大好きな歌手倍賞千恵子さんへの願い


私は歌が好きです。そして大勢の素敵な歌手のファンでもあります。
その素敵な歌手の中でも、とびきり好きなのが倍賞千恵子さんです。

倍賞千恵子さんといえば、やはり寅さんの妹さくらが印象的です。
さくらは、渥美清さん演じるどうしようもない『おにいちゃん』には似ても似つかない、しっかりもので心根から清い兄思いの妹です。
そして倍賞千恵子さんは、昭和期において日本一の妹となりました。

私は役者としての倍賞千恵子さんも大好きですが、
そう、歌手として舞台で朗朗と歌う、倍賞千恵子さんがたまらなく好きなのです。
倍賞千恵子さんの歌声は、まるで聖歌隊の少年歌手の如く、どこまでも清く通って、私の心に深く染み入ります。そして歌声と共に詩の心を全霊で表現されるので、詩が伝える世界が具体的なイメージを伴って私の脳裏に届きます。

私は、大好きな俳優森繁久彌さんが、1960年に知床の羅臼を舞台とした映画『地の涯に生きるもの』で、撮影でお世話になった羅臼の町の人々にお礼として贈られた歌『オホーツクの舟歌』を、倍賞千恵子さんの歌声で初めて知りました。

そして、詩人谷川俊太郎さんがベトナム反戦詩として作られた『死んだ男の残したものは』(1965年作)も倍賞千恵子さんの歌声で初めて知りました。
歌:長谷川きよしさん

どちらの歌にも、戦争が招いた深い悲しみとともに、それでもその地で生きてゆく、人々の切望が込められています。倍賞千恵子さんは全霊でその悲しみを、そして切望を朗朗と歌い上げられ、私は深い感銘を受けました。

そして、美しい日本の風景や四季を綴る唱歌も倍賞千恵子さんの歌声で沢山聴きました。
倍賞千恵子さんの歌声は、まさに美しい日本の歌声だと思います。

しかし、現在の日本には、唱歌が綴った美しい日本はもうありません。心の問題です。そう心がとてもさもしくなったのです。自信を失い、失望し、闇雲に攻撃し、傷つけ合っているのです。日本は1000年の時を経て築いてきた美しい心根を投げ捨て、乾いた合理性に身を委ねようとしています。
でもそんなもの日本人には到底似合わない、四季という美しくも厳しい自然環境の中で生きてきた日本人には、四季にへりくだって生きる美しい心根がこそ必要です。またそれこそが、日本人が世界の人々に誇れる、凛とした様式美、そして簡素美を再興する唯一の手立てだと思うのです。

美しい日本の歌声は、美しい心根を呼び起こしてくれます。また、怒り高ぶる者立ちの尖った気持ちを和らげもしてくれます。
役立たずな政治家には、この際退場して頂いて、日本人の中に美しい心根を取り戻す為に、そして隣国の荒ぶる国民感情を平静に導く為に、倍賞千恵子さんには、もう一度表舞台に立って頂いて、美しい日本の歌声を同胞である日本人に、そして隣国の友人に届けて欲しいと願います。

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