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藪の中

先月、BSで黒澤明監督作品「羅生門」を観ました。同じ黒澤明監督作品である「用心棒」や「椿三十郎」の様な痛快な時代活劇ではなく、陰鬱な気分になってしまう平安時代が舞台の物語です。 物語は、ある殺人事件の重要参考人として捕らえられた盗賊の多襄丸、殺された若侍の新妻真砂、そして殺さ...

2016年3月8日火曜日

「アルケミスト」に込められた人生の極意

九十を過ぎた母は、何もなければすぐに横になるようになりました。それで、寝過ぎて体が弱ってしまわないようにと読書を勧めることにしました。
勧める本は、あったかい物語、が描かれた比較的頁の少ない本です。
最初に勧めた「母と暮らせば」は、よほど母の心の琴線に触れたのでしょうか、就寝時間も忘れて読書に没頭し、当日中に読み終えてしまいました。後で、無理をさせているのではと、私は家族から責められてしまいました。
その後も、母は少しペースを落としながらも、「十二番目の天使」、「ほっとする禅語」「続ほっとする禅語」を次々に読み終えていきました。
二週間前に体調を崩して、しばらく読書から遠のいていましたが、それも快方に向かってきましたので、次に勧める本を探しに本屋を覗きました。そこで「アルケミスト」の愛蔵版を見つけました。「アルケミスト」の文庫版は持っていますが、如何せん文字が小さくて読みづらい。しかし愛蔵版は文字も少し大きくて、なにより美しい挿絵がありました。それで母の読書用にと購入しました。


扉を開くと、文庫版にはなかった「愛蔵版『アルケミスト』刊行によせて」という作者パウロ・コエーリョさんからのメッセージがありました。そのメッセージには、「アルケミスト」に込められた人生の極意が書かれていました。
それは「七転び八起き」です。

著者曰く
「必要かどうかはともかく、挫折は必ずやってきます。夢に向かって闘い始めるとき、人は経験不足ですから、多くの過ちを犯します。しかし、人生の極意は、七転び八起きなのです。」
そして、なぜ人一倍、苦労することを知りながらも、自分の運命を生きることがそれほどに重要なのか?について
「それは、挫折を克服した後には -挫折は必ず克服できるものです- 必ずもっと大きな喜びと自信が得られるからです。そして、心の奥底で、私たちは、自分たちが人生の奇蹟を受けるに相応しい存在となりつつあることを自覚するのです。一日一日、一刻一刻が『よき闘い』の一部であり、それによって、私たちは、情熱と歓喜を抱いて生きられるようになるのです。」

そこには悩ましい警句もありました。
「予期せぬ過酷な苦悩は、そのまま堪えられそうに見える苦悩に比べれば、あっという間に過ぎてしまいます。むしろ後者の方がだらだらと何年も続き、知らぬ間に私たちの心を蝕んでゆくものです。そして、ついにある日、私たちはその苦悩から逃げられなくなり、その苦しい思いは、一生つきまとうことになります。」
予期せぬ過酷な苦悩とは、「試練」や「挫折」の事でしょう。著者は、戦い続ければ「試練」や「挫折」は必ず乗り越えられる、克服できると語ります。
では、そのまま堪えられそうに見える苦悩とは何か?それは「偽る」事なのだと理解します。他者を「偽る」、己を「偽る」、それは知らぬ間に心を蝕んでいき、「偽る」私は一生その苦痛から逃れることが出来なくなる。
私にとって、これほど恐ろしい警句はありません。また、多くの人にとっても身につまされる警句だと思います。

でも、もし私が「偽る」事を捨て、再び人生に「真摯」になって向き合う勇気を取り戻せば、人生は再び私に「試練」や「挫折」を与え、その先にある情熱と歓喜を味わう機会をも与えてくれる。これもまた「アルケミスト」の大いなる人生の極意だと思います。

2016年2月26日金曜日

龍野笹山見晴らしの森

先日の日曜日、西播磨を散策していて見事な竹林を見つけました。
案内板があって
「龍野笹山見晴らしの森」
『このあたりの山は、笹が多く生えていることから「笹山」と呼ばれています。山すそには竹林、山腹にはコナラやアベマキの落葉広葉林、尾根には以前アカマツが多く生えていた雑木林がみられます。
尾根の中腹には、女明神や男明神といわれ露出した大きな岩があり、そこから龍野市や太子町、そして遠く播磨灘まで一望できます。また、西側の小高い丘には、20万人余りの生命を失った沖縄戦を忍ぶ沖縄慰霊塔があります。』
と書いてありました。

竹林に少し入りましたが、ふかふかの腐葉土が疲れた足にとても心地ち良かったです。豊かな森、そう実感しました。今度訪れる時には、山頂まで登ってみようと思います。

自宅に帰ってからGoogleマップで、徒歩ルートを確認しました。
県道423号線の太子町との市境に森の入り口はありました。西はりまクリニックから100mほど西側です。ストリートビューにすると案内板が写っていましたが、マップ上に森の名前がありません。
Googleマップの左側インフォメーションウィンドに『地図の載っていない場所を追加』というメニューがありましたのでクリックしました。
すると『場所を追加』のウインドが開き、地図上にマーカーが現れました。
マーカーを掲示板の位置にドラッグすると、住所の欄に住所が自動的に入りました。
名前に「龍野笹山見晴らしの森」を入力して
選択式のカテゴリは「公園」を選び
送信しました。
するとしばらくして、Googleから「場所追加を認め、登録を完了した」旨のメールが届き、地図に「龍野笹山見晴らしの森」が表示されるようになりました。

地元の方には、申し訳ない気がしますが、とりあえず名称を登録した嬉しさに浸っています。

2016年2月25日木曜日

高砂市の新図書館、二週目も賑わっていました。

賑わう、という表現は図書館には不似合いですが・・・
2月14日(日)のオープンの日、夕方近くに図書館を訪問しましたが、駐車場は満車状態で、館内もひとひとひとでごった返していました。図書館カードを作るのにも長蛇の列に並ばなければならず、諦めて帰りました。
そして昨日あらためて訪れましたが、平日の夕方近くというのに、館内は利用者でまだまだ賑わっていました。高砂市民がどれほどに新図書館が出来るのを楽しみにしていたかを実感する光景です。

※新図書館のパンフレットです。

吹き抜けの一階中央に書架が並び、周辺に読書スペースが設けられいます。
二階は回廊となっていて、読書スペースや多目的スペースなどが設けられています。
そして入り口近くに、子供の本と読書スペースが広く設けられています。

入り口付近に新刊コーナーがありました。また、利用案内を読むと本のリクエストができると書いてありました。図書館が所蔵していない本をリクエストできる、これはなかなか良いアイデアです。新図書館は蔵書数約15万冊でスタートしました。これからどんどんと利用者のリクエストが反映されて、親しみと充実を兼ね備えた市民のための図書館になっていくことを期待します。

※新図書館のWEBサイトのアドレスです。
http://takasago-lib.jp/

出入り口に『貸し出し手続きをせずに本を持ち出そうとするとアラームが鳴る』という趣旨の注意書きがありました。そして、出入り口近くにセルフ貸出機なるシステムが設置されていました。どうやら新図書館は、図書館員と言葉を交わさなくてもセルフサービスで安全?に本の貸し出しができるようになっている様でした。
でもこんなシステムは余計だと思います。サービスカウンターは猫の手も借りたいほど忙しそうには見えませんし、なにより図書館は大切な本を『借りる』ところです。サービスカウンターで図書館員に貸し出しをお願いし、『ありがとう』と言って借り受ける。こんな所作を大切にすることが『本を皆で守る』という啓発につながるのだと思います。

最後に利用活性の提案を二つ。
新図書館は、インターネットを通じてパソコンやスマートフォンなどから本の貸し出しやリクエストを行う事ができますが、その仕組みをさらに発展させて、図書館から離れて住む市民やデジタル機器が苦手な市民、また市内の小中学生に、身近で図書の利用ができる仕組みを提供してはどうかと思います。

(例えば一般市民には、支所にて本の検索・予約ができ、かつ本の受け取り返却ができる仕組みの提供です。図書館に出向くのが億劫な、また困難な市民にも図書を気軽に利用してもらえることが可能となり、かつ支所の有効活用も図れると思います。
小中学生には、学校の図書室に生徒用の検索・予約システムを設置して生徒が自ら本を予約し、学校の司書を通じて本の受け取り返却ができる仕組みの提供です。)

→利用案内に『図書館サービスポイント(図書館外サービス)』についての記載がありました。
公民館で既に実施されていました。素晴らしい!

貸し出し返却日を曜日・時間で限定すれば、サービスを提供する側の負担はそうないのではと思います。

もう一つは、小野図書館も実践している『ビブリオバトル』の実施です。
『ビブリオバトル』とは、おすすめの本を紹介する発表者と紹介を聞く観覧者に分かれて、一番読みたくなった本を参加者全員で決めるイベントです。世代を超えて読書を親しむ者同士が交流できるというのは図書館の利用活性に大いに通じると思います。

※知的書評合戦ビブリオバトルの公式WEBサイトのアドレスです。
http://www.bibliobattle.jp/

道路緊急ダイヤル#9910

昨日の夕方、姫路バイパスを加古川から姫路別所に向かって走っていますと、高砂西ランプとの合流地点手前で車線をまたぐように鉄骨の角材が落ちているのが見えました。前方を走るトラックは、角材を避けるためにハンドルを切り、車体が大きく揺れました。
これは事故になる、そう思って妻が通報しようとしましたが、直ぐには連絡先が分かりませんでした。
家に帰ってパソコンで検索し、道路緊急ダイヤルを見つけました。
”#9910”
です。
音声案内に従って番号を入力(姫路バイパスは一般道路と思ったので”4”を入力)するとすぐにオペレーターに繋がり、落下物情報を通報しました。

この道路緊急ダイヤル#9910は
・落下物
・逆走車
・道路の穴
・道路の亀裂
・路面がオイルなどで汚れている
・路肩が崩壊している
・冠水
・ガードレールの損傷
・標識の損傷
・動物の死骸
などを発見した時に通報するための緊急ダイヤルです。

事故を未然に防ぐためにも、是非覚えておきたいダイヤルです。

2016年2月4日木曜日

薬物汚染、苦々しく思います。

希代の甲子園のスターが薬物使用で逮捕されるというニュースには、何とも言えない苦みを覚えます。うがった見方をすれば、このスターはずいぶんと守られていたのだと思います。数年前から黒い噂がありましたが、何度も更正のチャンスが与えられていた。それでも止められなかったのは、本人の問題も大きいですが、薬物との決別が如何に難しい事なのかということだと思います。

”薬物汚染”のキーワードで検索して、「青少年の薬物汚染の実態」というページに出会いました。
アドレス:
http://www2u.biglobe.ne.jp/~skomori/education/education5/
このページは「青少年の薬物問題を考える会」という弁護士事務所が立ち上げたサイトにありました。
アドレスは
http://www2u.biglobe.ne.jp/~skomori/sitemap/index.html

薬物による快楽を常習するために、少女は売春し、少年は売人として薬を手に入れるお金を手に入れようと刹那する。薬物汚染が否応なしに青少年の社会に学校に広がりつつある実態が書かれていました。
以前テレビの番組で見ましたが、売人の手口が実に巧妙でした。
それはカラオケルームが舞台でした。カラオケルームは、今や中高生も手軽に利用する遊び場ですが、入室すると従業員の身分で暗躍する売人が、サービスと称して無料であめ玉を配ります。あめ玉には薬物がうっすらと混入させてあり、口にした者の高揚感を煽ります。それを何度が繰り返すうちに、買ってでもあめ玉を手に入れようとする。それを売人は待っていて、あめ玉よりもさらに快楽が得られる薬物を売りつけるのです。怪しさや危険を感じないために、安易に手を出し、そしてまんまと薬物利用者に仕立て上げられてしまうのです。薬物には、自ら望まなくても、薬物利用者に、そして中毒者に仕立て上げられてしまう怖さもあるのですね。どうしようもなく苦々しく覚えます。

昨夕、命が縮む経験をしました。

昨日夕方の出来事です。
平荘湖から南に下る坂道を車で走っていて、手前の交差点の信号が黄から赤に変わるところでしたので減速し停止線で停止しました。その直後です、一台の車が対向車線を逆走して私の運転する車を含めた数台を追い越して、速度を上げたまま交差点に進入し、そのまま南に走り去っていきました。
ぞっとして、しばらく発進できませんでした。
この交差点は、学童から高校生までの多くの生徒が通学に利用する道で、この時も交通安全の旗を持って見守るボランティアの方が数名立たれていました。一人でも横断歩道を渡る生徒がいたら、間違いなくはね飛ばされていたでしょう。
また交差する道路は北西から東南に伸びていて、北西から交差点に進入する車には、左側の坂道は見えません。ですから、側面衝突事故が起こる可能性も大いにありました。そして、はじき飛ばされた車が歩道に立たれるボランティアを襲っていたかもしれません。
そんな一連の惨劇が頭をよぎり、発進できなかったのです。

今回、事故が起こらなかったのはたまたまです。こんな事を続ければ、間違いなく大事故を起こし、殺人者となり、身を崩すことになる事を、怒り憤りとともに犯人に教えたい。ただただ悔しく思います。  

2016年2月2日火曜日

先日、「ゴーンガール」を観ました。

先日、「ゴーンガール」("Gone girl" 2014年米国映画)を観ました。
"Gone girl" は「行方不明の女」という意味の他に「いかれた女」という意味もあるそうです。
あらすじですが、
ある男が、育ちが良くお金持ちで美しい女と結婚します。二人は誰もが羨むほどのパーフェクトな夫婦となりますが、五年目の結婚記念日の朝に妻が突然失跡し、その日を境に、男は地獄に落とされます。
警察が妻の失跡調査に乗り出すと、自宅の床に大量の妻の血痕が見つかります。そして妻が残した夫の不貞の証拠や夫に怯える妻の日記が見つかって、男は一変に妻殺しの容疑者として世間の注目を浴びる事になります。
でも男は真犯人ではありません。しかも、妻の異常な支配欲に辟易し結婚記念日当日に別れを切り出すつもりでいたのです。このままでは第一級殺人罪で収監されてしまうと、男は一流の弁護士を雇い入れます。そして妻の過去の男遍歴を調べる中で、ハイティーンの時代にボーイフレンドであった男たちが、レイプや拉致監禁の罪で裁かれた事実を知ります。レイプ犯として裁かれた男に会いに行くと、その男も女の異常な支配欲が怖くなって別れを切り出したところ、その後に女の周到な罠に掛かってレイプ犯に仕立て上げられたのだと話します。男は、今も妻がどこかで生きていてこの成り行きを楽しんでいると直感します。
男は妻に直接訴えるために、自分を妻殺しの犯人として糾弾するテレビ番組のインタビューを受ける事にします。そして、パーフェクトな夫として、妻に不貞を働いたことを認め、それでも妻を愛し、妻の無事を願っている事をテレビカメラに訴えました。
でもその後、妻を殺害した凶器が見つかり、遂に男は逮捕されてしまいます。
それから直ぐの事です。妻が突然に帰ってきます。下着姿で全身が血を浴びて真っ赤です。妻の顔には殴られた跡、両手両足には縄で縛られた跡があり、そして何度も何度も性的暴行を受けた跡がありました。病院で警察が事情聴取すると、ハイティーンの時代に妻を拉致監禁した男に、再び脅され、強迫され、やがて拉致監禁されて酷い性的暴行を受け続けたと話します。しかし、ナイフで脅された時にもみ合いとなり、ナイフが男の首に突き刺さり男は絶命、それでようやく逃げ出せたと話します。警察が妻を拉致監禁した男の別荘を家宅捜査すると、家の中そこいら中に設置された監視カメラの録画映像に、妻が暴行されて泣き叫ぶ映像が残っていました。
その後の検査で、妻が妊娠していることが分かります。
男と、そして男の支援者にはもやは為すすべがありません。もしも妻の悪事を追及しようものなら、その毒牙が自分たちに向けられることを理解したからです。
そして、妻の生還を祝うパーティで、男は妻の生還を喜び、そして妊娠した子を我が子として認知する事を公表します。そして妻の手を取り、二人は共犯者のように一生離れることはないと告げます。
女は、女をパーフェクトに愛し続ける、それを粧い続ける男を求めていました。男がそれを叶え続ける限り、誰もが羨むパーフェクトな夫婦であり続けます。

うつむく女の髪を優しく愛撫する男の心の声が聞こえてきます
”妻のこと思う時、いつもその頭を思う
愛らしい頭蓋骨を開いて、頭脳を解き明かし
答を知りたい、結婚の基本的な問い"
すると、ふいに女は顔を上げ美しい顔で男を見つめる
男は呟く
「何を考えている?どう感じている?
僕たちはどうしたいんだ?
これからどうなる?」
End

いかれた女を演じたのはロザウンド・パイク、知的で正義感溢れる顔立ちで、これまでの出演作では神話の世界の女王や悪を挫く弁護士を見事に演じていました。その知的で正義感溢れる美顔の持ち主が、性に放漫で、わがまま身勝手、偏執で周到ないかれた女を演じているのです。まさにエロでグロでサイコスリラーの極みでした。
この物語は、実話をもとに書かれた同名小説が原作となっています。こんな魔性の女が実在していたのかと思うとそら恐ろしく思います。

でも、ここまでエロ・グロではなくても、世間を大々的に騒がせながら、真偽が明らかにされずに迷宮入りする事件が、最近やたら多いように思います。「STAP細胞捏造?」事件がそうですし、最近のTPP交渉で頑張っていた大臣の「あっせん利得疑惑」もそうです。ネットやマスコミが先行して大騒ぎになるものの司法がなかなか介入しない。どこかに真の悪がいて、誰もが手出しできないところで、にやついている様に思え、ゾッとします。