昨晩、夢を見ました。
その夢は、とてもリアルで、おかしくなるほど恐ろしい夢でした。
私は、自室で机に向かっていました。部屋は、カーテンが閉め切られ、外に漏れることのない小さな明かりが灯っています。そして夢の中の私は、何故か、非常に緊張しています。
突然、カーテンが強い光によって真っ赤に染まります。続いて雷鳴の様な地響きが唸ります。緊張が最高潮に達します。
そして一気に沈黙の様な静寂が訪れて、やがて静寂を打ち破る巨大な足音が聞こえます。
緊張は、言いしれぬ恐怖に変わります。恐怖の源泉は「死」でした。
私は、窓から離れて、部屋の奥の暗がりに身を隠します。窓に巨大な人の影が映ります。私は、逃げるように、玄関の方に向かいます。でも、かつて玄関であったところは、無残に破壊されて野外の風景が広がって見えました。
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・・・
そして目が覚めました。
何故に、こんな夢を見たのか、考えました。
二日前、アノニマスという正体不明で天才的なハッカー集団が、イスラム国と称するテロ組織に宣戦布告したというニュースが、世界を駆け巡りました。
アノニマスは、ガイ・フォースの仮面を被り、ネットに姿を現しました。
ガイ・フォースは、中世のイングランドで、悪政に破壊活動で刃向かったとされる人物です。映画「Vフォー・ヴァンデッタ」が、近未来、独裁国家となったイングランドでガイ・フォースを甦らせ、私はその存在を知りました。
かたやイスラム国というテロ集団は、まるで映画「G.I.ジョー」の中で描かれた悪の組織コブラを彷彿させます。底知れぬ憎悪が、世界中から憎悪に傾く人々を惹き付けて、そして異常なる知性と悪辣非道な手口によって世界征服を企みます。
アノニマスとイスラム国、まるでフィクション映画を観ているのかと錯覚を覚えます。
非現実なるものが、現実の世界を侵食し始めた、そんな言いようのない恐怖を覚えます。
そんな思いが、この様なまるで「進撃の巨人」が、我が町を恐怖に陥れる様な夢を見させたのでしょうか?
しかし、もう一つ、想像します。
それは、もし我が町が、紛争のど真ん中にあったらという想像です。
そこでは、悪政が、四六時中、街を監視し、意に染まない者は、何ひとつ申し開きできぬまま殺されます。私は、身を隠して、息を殺して、偽って、命を繋げるしかありません。
正直な姿を見せれば、殺される。身を隠していても、空から飛んでくる爆弾で、殺される。
今、シリアやイラクで、またウクライナで、世界中の紛争地で、生きている人々の実情を夢の中で体験したのかもしれません。
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