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差別の天秤

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2012年5月20日日曜日

浜で、『浜辺の歌』歌いました。


今朝も海まで歩いてきました。
空には一面に薄い雲がかかり、陽は弱く輝いています
浜に着くと、ハハ
突堤も浜にも釣り人が溢れていました。それも等間隔で糸を垂れています。
ふと加茂川河川敷の光景を思い出し(でもこちらはおっさんばかりなのですが・・・)つい可笑しくなりました。

暫し堤防道を巡って静かな浜辺を探しました。
そして堤防を滑り降りて腰を下ろし、
歌、歌いました。
そう、海まで歩く楽しみの一つは歌うことだったのです。
海では、誰に気兼ねすることなく大声で歌えます

そして『浜辺の歌』を歌いました。
あした浜辺をさまよえば
昔のことぞ忍ばるる
風の音よ 雲のさまよ
寄する波も かいの色も

ゆうべ浜辺をもとおれば
昔の人ぞ忍ばるる
寄する波よ かえす波よ
月の色も 星のかげも

はやちたちまち波を吹き
赤裳(あかも)のすそぞぬれひじし
病みし我はすでにいえて
浜(はまべ)の真砂(まさご) まなごいまは

無手勝流な意訳です。

朝、浜辺を歩いていると
遠い昔、浜辺で遊んだ頃を思い出します
あの潮風を、雲が巡る様を
寄せては返す波音を、そして貝の色までも

陽が沈んだ浜辺に佇んでいると
懐かしい人が偲ばれます
共に歩み、そしていつかそれぞれの道に別れた人を
あの夜見た、月のおぼろ、そしてにじんだ星影を

時折強く吹く風が波しぶきをたて
私の粗末な衣の裾を濡らします
私の長い療養も、ようやく終わりそうです
あの浜が懐かしい、幼子の頃が懐かしいです

私のこれまで漂ってきた50年が
きゅっと愛おしく感じました。

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