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映画『オッペンハイマー』を観ました。

”nearly zero(ほぼゼロ)” 先週、映画『オッペンハイマー』を観てきました。期待に違わぬ、クリストファー・ノーランの映画でした。 ノーランは、オッペンハイマーという人物の上昇と転落の物語を通じて、科学者の、もっといえば人間の、探究欲や嫉妬心にはブレーキが利かないという、...

2012年5月25日金曜日

謎の訪問者への対応


朝、謎の訪問者について妻と話していると耕太郎が入ってきて
他の家でも同様の被害があって、現場を取り押さえた
という噂を聞いたと言います。

仕事から帰ってきて、知人へ電話などし調べてみると、この5年あまりで数軒で同様の被害があったことを知りました。
また犯人とおぼしき人物の噂も知りました。
そして、もう一度警察署に連絡し相談しました。

応対して下さった警察官は
噂で動くことはできないが、情報として管区を警邏します
今度、謎の訪問者に脅威を感じたらすぐに110通報して下さい
犯人は必ず捕まえます
と率直に回答して下さいました。

そして電話を切ってから妻と話をしていて
警察にとっても、そして私どものような相談者にとっても
あらためて判断の難しい問題と受け止めました。
それは
事実認定無しに噂で動くと言うことは、人権侵害にあたることにつながるし
また放置して、万一相談者に大きな被害が及んだ場合、怠慢と取られかねない
ということです。
ましてや、この度の真犯人は不明なのです。
ただ、被害の大きさ、甚大さを鑑みれば、事件を未然に防ぐことが大事だと考えます。

昨年末に起きた長崎ストーカー殺人事件、
短気で自己中心的な犯人は決して許すことができず、また被害届を受理せずに放置して、相談者を最悪の事態に追い込んだ習志野警察署の対応にも怒りを覚えた事件ですが、ただ最悪の事態を想定できなかった警察側に、私が感じたジレンマがあったのではとも推察します。
悪く捉えれば、ジレンマを回避する為に、事態を静観したともとれるのです。

現在の日本では、法律上、人権を守ることが最上にあります。
素晴らしい制度です。
またこの10年で、個人情報を堅守することが社会的コンセンサスとなりました。
ですが、これで人の個性がとても見えにくい世の中になったように思えます。
個性だけでなく、人が見えなくなったと思えるのです。
隣近所の関係も希薄になりました。まして家族の中もです。
そして誰も彼もが、加害者までもが人権擁護の法律という鎧で身を固める様になりました。

安易な解決策はない、安易な行動は決して取ってはならないと思います。
ですが静観はなおのこといけないと思います。

罪を憎んで人を憎まず
ということわざがありますが、この言葉の意味するところがしっかりと社会的コンセンサスを得られるようになれば、犯罪を未然に防ぐ行動も迅速になるだろうし、個人が抱える問題に対しても、中傷や蔑視、あるいは無関心では無く、尊重と理解、そして協調によって向き合えば、より良い解答がきっと得られると思います。

謎の訪問者の件、より良い収束を願っています。

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