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映画『オッペンハイマー』を観ました。

”nearly zero(ほぼゼロ)” 先週、映画『オッペンハイマー』を観てきました。期待に違わぬ、クリストファー・ノーランの映画でした。 ノーランは、オッペンハイマーという人物の上昇と転落の物語を通じて、科学者の、もっといえば人間の、探究欲や嫉妬心にはブレーキが利かないという、...

2012年12月7日金曜日

『進め~!大先真一郎!』、純と愛、その2


今週の『すーぱーまん』の話も、いやぁ時限爆弾が見事に炸裂、驚かされてしまいました。舘ひろし演じるオオサキホテル社長大先真一郎の不甲斐なさは天下一品、ですが心根の素直さはホント少年ですね。カイザーにオオサキホテルを牛耳られ、先代から引き継いだオオサキホテルの命、『おもてなしの心』と『お客様に笑顔になって頂く』ためにあった、施設や部門、そして人まで切り捨てられる事態に向き合うことが出来ずに雲隠れし、あげくに純の家にひょっこり現れる。
どうするんですか?と問い詰める純に対して黙りを決め込むと、純は最終兵器、愛の本性読みの能力を使って、愛に真一郎の本心を語らせる。普通、どうしようも無く逃げ惑っている時、さらに心の中まで暴かれる事態になれば、人間気が狂うほどに拒絶すると思うのですが、真一郎は面白がりました。真一郎は、恐れもせず、またすがりもせず、ただ面白がったのです。このシーンが切っ掛けで、重苦しかった話の空気が一気に変わりました。

そしてもう一つの時限爆弾が、吉田羊さん演じる桐野富士子の豹変です。これまでずっと冷静無比な純の上司であり続けていましたが、昔の恋人(そして今も相思相愛の)真一郎が、遅ればせながら、ようやくオオサキホテルの命を取り戻そうと決意した時、堅く縛った髪をほどき、背負った十字架の象徴であるクロスのネックレスを引きちぎって、遅いわよ!と詰め寄り、どんと背中を押すシーン、実に迫力がありました。

ただ、今回の朝ドラ『純と愛』に限って言えば、先の展開が全く読めないです。というか常に視聴者を驚かせようとする、制作者側の遊びを感じます。そう関西人のノリです。とにかくビックリさせて、ツッコミを入れて、ボケる。それを毎週続けるのだから、とても凄いバイタリティだと感心します。
そしてこの物語の終幕は、関西人のノリで考えれば、泣き笑いの末にみんなが笑顔になって幕を下ろすのだと想像します。

来週は誰が時限爆弾となるのか楽しみです。

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