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映画『オッペンハイマー』を観ました。

”nearly zero(ほぼゼロ)” 先週、映画『オッペンハイマー』を観てきました。期待に違わぬ、クリストファー・ノーランの映画でした。 ノーランは、オッペンハイマーという人物の上昇と転落の物語を通じて、科学者の、もっといえば人間の、探究欲や嫉妬心にはブレーキが利かないという、...

2012年12月6日木曜日

『情けは人のためならず』


『情けは人のためならず』ということわざがあります。
本来の意味は、
『他者に情け(もしくは恩を与える、親切にする)をかけることは、他者ばかりではなく、いつか巡り巡って自分に良い報いとなって返ってくる。』です。
ですが昨今では、
『情けをかけることは、その人の為にならない。』という誤った用法が普及しています。

私はこの言葉に一うんちくを持っています。というか与えてもらいました。
それは

これも最初に勤めた会社での事です。
先輩から、仕事(SEとしての技術、行動)、社会人としての身だしなみ、何より仕事帰りの一杯を教えて頂きました。困った時も、喜びの時も、いつも先輩は前に立っていてくれました。
そんな先輩が言われる言葉がありました。
『いつか後輩に尽くせ』
です。
ですから、先輩にはいつまでも甘え、頼っていたように思います。
そして、後輩が出来、部下を持つようになってからは、自分が与えてもらった事、教えてもらった事、感じた事を、『伝える』、『与える』が自分の役割だと思い行動しました。
先輩が言われた言葉『いつか後輩に尽くせ』を、『行いを繋げ』と私は解釈したのです。

私が入社した1982年当時のコンピュータ会社には、まだ師弟制度みたいなものがありました。就いた先輩(師)の命じられるままに勉強をし、仕事を学びます。三年続いたら一人前なんても言われました。新しい技術(データベース技術やオンライン処理技術)がどんどんと普及していった時期でもありました。私たちは従来型(バッチ処理やスタンドアロン処理)の業務処理システムを試行錯誤を重ねながら新しい技術でシステムを一新していきました。今思えば、根気と体力もさることながらチーム力・団結力が成否において重要でした。

このチーム力・団結力を強固にするために、不断の『尽くす』、『繋ぐ』という努力が必須であったのです。
仕事を前進させるために、過度な、また理不尽と思える指示が与えられることがあります。ですが、チーム全員が気心を知り、信頼し合い、また部下や後輩が、上司や先輩に不断の感謝があれば、不平不満ではなく、託されたという心意気で仕事に向き合えます。
この一朶となったチームが成功のゴールテープを切ることができました。
そして私は、『情けは人のためならず』の本来の意味
『良い報いとなって返ってくる』を体現しました。

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