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映画『オッペンハイマー』を観ました。

”nearly zero(ほぼゼロ)” 先週、映画『オッペンハイマー』を観てきました。期待に違わぬ、クリストファー・ノーランの映画でした。 ノーランは、オッペンハイマーという人物の上昇と転落の物語を通じて、科学者の、もっといえば人間の、探究欲や嫉妬心にはブレーキが利かないという、...

2012年4月12日木曜日

ヘンリー・フォードの名言『自分で薪を割れ、二重に温まる。』


昨日のNHK-BS1ワールドニュースで、
中国の”人材派遣ビジネス”振興を紹介するニュースがありました。

安い賃金と、膨大な労働人口を背景にして、世界の一大製造工場となった中国も、近年
”一人っ子政策”による若い労働人口減少と、
雇用コストの上昇によって、
企業経営が圧迫されてきました。
そこに登場したのが、”人材派遣ビジネス”です。
企業にとっては、必要な時に必要な労働力を確保する事が出来、
労働者にとっても、仕事が安定的に供給され、雇い止めや給料未払いという労働環境の劣悪さから解放される。
という触れ込みで、一気に成長している、という内容でした。
そして中国企業は今後、生産ラインをオートメーション化して人に頼らないハイテク化、そして付加価値の高いビジネスへと移行していくだろうと、と締めくくられました。

どこかにあった筋書きですよね。
そう、1986年に労働者派遣法が施行された以後の日本に酷似しています。
その日本では、1990年代前半に、世界の覇権者となったかの様に見えた大手製造メーカーが、軒並み巨額の赤字を計上、万単位の解雇を発表し、青息吐息なのです。
超ハイテク化された大規模ロボット工場を、地方の遊休地に建てては、大量生産し、でも売れない。頼みの輸出も、超円高と新覇権者となった韓国製造メーカーに太刀打ちできない有様です。

そして企業トップは、お決まりの冷淡な言葉を発します。
『生産拠点を海外に移す』と。
国内工場内はハイテク化で、空洞化し、
国内産業は、海外移転で空洞化が加速です。

20世紀初頭の世界大恐慌の折、希代の起業家ヘンリー・フォードは、自社の労働者にフォード社の車が買える給料を支払いました。そしてフォード社は、世界大恐慌を乗り切ったのです。
現在の企業トップは、フォードの言葉に真摯に耳を傾けて行動すべきです。

『私はいままでどんな人でも採用してきたし、一度採った者は絶対に解雇しない主義でやってきた。車をつくるのではなく人間をつくるつもりなのだ。解雇は絶対にしない。』

『奉仕を主とする事業は栄る。利得を主とする事業は衰える。』

『市場が良い商品で飽和することはないが、すぐに悪い商品で飽和する。』

そして、私たち全てが傾聴しなければいけない言葉は、

『若者は、自分を人と違ったものにする個性の種を一つでも探し出して、全力を尽くして育て上げることだ。社会と学校はこの種を奪い、誰も彼も一まとめに同じ鋳型に押し込めようとするだろう。だが、この種を失ってはいけない。それは自分の価値を主張するための、ただ一つの権利だから。』

『現代の悩みは、人が自分のために何かをしてくれるものと期待している人間が多すぎることだ。今日の大部分の問題の解決は、自分で何かをする一人一人の中に見出される。』

そして
『自分で薪を割れ、二重に温まる。』
です。

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