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映画『オッペンハイマー』を観ました。

”nearly zero(ほぼゼロ)” 先週、映画『オッペンハイマー』を観てきました。期待に違わぬ、クリストファー・ノーランの映画でした。 ノーランは、オッペンハイマーという人物の上昇と転落の物語を通じて、科学者の、もっといえば人間の、探究欲や嫉妬心にはブレーキが利かないという、...

2012年2月4日土曜日

私の大好きな『笑い』


家族で毎週欠かさず見るアニメがあります。
金曜日夜7時から放送の
『ドラえもん』です。

子供が生まれ、物心つく頃から見始めました。そして今も夕食の団らん時に、テレビのチャンネルを合わせています。

でも見始めたころからだいぶん印象が変わってきました。

藤子・F・不二雄さんが命を与えた『ドラえもん』は、もしかしたらミッキーマウスよりも世界一子供たちに愛され頼りにされるキャラクターかもしれませんね。
主人公は『のび太くん』、そしてのび太くんの未来の子孫が現代に使わした猫型の召使いロボット『ドラえもん』です。

『のび太くん』はとても、情けない男の子です。
臆病で泣き虫で、勉強がからっきし駄目で、運動音痴です。
でも射撃が上手で、おばあちゃんが大好きで、そしてとても夢見がちな愛情をいっぱい蓄えた少年です。
『ドラえもん』は、お腹に四次元ポケットをつけています。そして、困っているのび太くんを助けるために未来の道具を出して、のび太くんに与えます。ですが、いつも調子に乗りすぎたのび太くんが一騒動を引き起こし、愉快な結末を迎えます。でも何話かに一度はセンチな結末も迎えます。この変わらぬ物語こそが『ドラえもん』が長く愛される理由だと思うのです。

ですが、2005年以降、声優陣が一新され、そして『ドラえもん』の世界観というか空気感もすっかり変わりましたね。勝手な解釈ですが、これまでの、昭和の普遍的な子供の世界ではなく、現代の子供社会、人間社会が色濃く反映されるようになったと感じます。
そして登場人物のキャラクターも大きく変わりました。
『のび太くん』はもう、情けないだけの男の子でなくなり、ちょっと意地悪です。
『ジャイアン』に至っては、ガキ大将でなくなりました。
ですから、物語によっては、ジャイアンやスネ夫がのび太くんにひどくやり込められます。
意地悪が友達をおとしめて、そして嘲笑を生む、そんな物語に出会うようになりました。昨日の物語がそうでした。

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私は『ホッとする笑い』『愛をさそう笑い』が好きです。
チャップリンの悲喜劇がそうであったように、
藤山寛美の新喜劇がそうであったように、
かつてのドラえもんの物語がそうであったようにです。
昭和の時代には、心を癒やしてくれる『笑い』が満ちあふれていました。
そしてそれは分かち合う『笑い』でもありました。私たちは各自が『アホ』になって互いに笑いをふりまきます。それが強い友情、信頼関係を築く手段でもありました。

ドラえもんにお願いです。
家族で囲む団らんのひとときに、どうぞ『ホッとする笑い』『愛をさそう笑い』を引き出す道具をお与え下さい。どうぞお願いします。

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