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映画『オッペンハイマー』を観ました。

”nearly zero(ほぼゼロ)” 先週、映画『オッペンハイマー』を観てきました。期待に違わぬ、クリストファー・ノーランの映画でした。 ノーランは、オッペンハイマーという人物の上昇と転落の物語を通じて、科学者の、もっといえば人間の、探究欲や嫉妬心にはブレーキが利かないという、...

2016年5月18日水曜日

コンピュータのプログラミング教育必須化に『反対!』です。

昨日の読売新聞に掲載された社説です。
以下、引用掲載させて頂きます。

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題:プログラミング 必須化を想像力育てる一助に
読売新聞 平成28年5月17日(火)朝刊社説
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20160516-OYT1T50131.html

 子供たちの論理的な思考力や創造力の向上につなげることが大切だ。
 文部科学省が、コンピューターのプログラミング教育を必修化することを決めた。2020年度から小学校で実施するのを手始めに、21年度に中学校、22年度には高校で順次必修化する。
 自分の思い通りになるソフトウェアを作り上げるのが、プログラミングだ。画面上でキャラクターの動きを操ったり、ブロックを積んだりと、ゲーム感覚で楽しめる子供向けの教材も多い。
 小学校では、理科や総合学習などの授業で取り入れられる見通しだ。プログラミングに親しみながら、年齢に応じて高度化していく工夫が求められよう。
 茨城県古河市や佐賀県武雄市などでは、企業やボランティアの協力で、既に小学校でプログラミング教育に取り組む。自ら学ぼうとする意欲が高まるといった効果が報告されている。
 授業内容の検討を始めた文科省の有識者会議は、こうした先行事例を参考にすべきだ。
 中学では、技術・家庭で教えている簡単なプログラミングを、より充実した内容にする方向だ。高校では選択制を必修に改める。
 プログラミング教育への関心は、急速に高まっている。政府の産業競争力会議も、成長戦略のメニューに盛り込んだ。
 スマートフォンをはじめとする電子機器は、プログラムによって制御されている。家電製品の節電機能や電車の運行管理など、プログラミング技術は、日常生活の隅々にまで浸透している。
 子供たちが早い時期からプログラミングになじむことで、IT分野で世界的に活躍する人材の輩出も期待できるのではないか。
 海外では、多くの国がプログラミング教育に力を入れている。イスラエルでは00年から高校で必修化され、英国でも、14年から5歳以上のすべての子供が学ぶ制度が導入された。いずれも、産業力の強化を念頭に置いている。
 オバマ米大統領は今年1月、コンピューター科学教育に40億ドル(約4400億円)を投じると表明した。グーグルなどの情報関連企業も、無料で利用できる教育向けサイトを開設するなど、人材育成を後押ししている。
 教師がいかに知識や技術を習得するか。必修化に向けた日本の最大の課題だろう。IT企業やNPOが手がける講習会などは多い。民間の知見を活用し、教師のレベルアップを図りたい。
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私は、コンピュータのプログラミング教育必須化に『反対!』です。
プログラミングとは、コンピュータのプログラムを作成することです。
プログラムとは、コンピュータに情報処理を行うための動作手順を指定するものです。
プログラミング教育とは、平たくいえばコンピュータを動かすための技術教育です。
①コンピュータを動かす目的に応じた手順を作成し(基本設計、概要設計、そしてプログラム言語に応じた詳細設計)、
②プログラム言語でコーディングしてプログラムを作成し(プログラム製造、バグ修正)、
③コンピュータを正確に動作させる(単体テスト、総合テスト、本番移行)
までの一連の手順と技術を学ぶ教育です。
私は、”IT分野で世界で活躍できる人材を輩出する”とか”論理的な思考力や創造力の向上を育む”ためとかの教育をコンピュータに特化して行うことに反対なんです。
さらにいえば、コンピュータに特化することでコンピュータという制約に阻まれて、自由な発想力や想像力が制限されてしまうことを恐れます。

子供たちには、ある固定した目的物のための論理的思考や創造力を学ぶまえに、好きな事柄や興味を持つ事柄、そして普段の生活において、さらに活き活きと向き合い行動できるように、発想力や想像力を豊かにすることこそ重要だと思います。
発想力や想像力を豊かにするための学びのもとは、身の回りすべてにあります。学校の教科がそうですし、読書や音楽観賞、美術や写真・映像観賞、自然に触れ合う事、運動する事、家事一般もそうです。

たとえば・・・『洗濯をする』という事を考えてみましょう。
目的は、汚れ物を洗濯してきれいにすることですね。
そして、一般的な行動は、
①洗濯機に汚れ物を入れて、
②洗剤を入れて回し、
③洗濯が終わったら取り出して干し乾かす
まぁその後は取り込んでたたんでしまうと続くわけですが・・・
③をもう少し発想力と想像力を豊かにして考えてみると

洗濯機から洗濯物を取り出す時、無造作に洗濯カゴにそのまま入れてしまうと、後干す段になって洗濯物がこんがらがって干しにくいですよね、というのが想像です。
そして発想ですが、洗濯カゴに入れる前に、
・バスタオルなどの大物と、衣服は一枚一枚裏表を正して、またタオルと下着も別々に、仕分ける
・そして干す順番を考えて洗濯カゴに入れる
後の洗濯物を干す時間が短縮できるというよりも、洗濯物を干す時のイライラが無くなります。毎回手際よく干す事ができる。これが強いては時短につながるかもしれない。ちょっとした手間をかけることで、後々の作業が効率よく行えます。

また洗濯竿の準備ですが、そのまま野外に放置したままにしておいたとすると、前夜雨が降って濡れているかも知れない。すると、洗濯物をそのまま干すと汚れが付いてしまう。そのために濡れた洗濯竿を洗濯物を干す前に、水滴を拭き取らなければならない、これが想像です。
そして発想ですが、ならば毎回洗濯物を干した後は、軒先の雨のかからない場所に洗濯竿を取り込んでおくことです。そして、早く乾かすためには、太陽の軌道を考えて、干し場をあらかじめ陽の当たる場所に変えておく事です。想像力と発想力が、洗濯物を効率よく乾かす事に繋がるのです。

いかがです?
想像すること、発想すること、そして行動すること、それがルーティーン化できれば、そして、少しずつ見直し良くしていく事が出来れば、たとえちっさい事柄でも自分に自信を持つ事ができます。ちっさいことを積み重なれば、それが大きな事柄に繋がることになるかもしれない。それが苦も無く行える体質こそが、生きる力となるのではないかと思います。

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