朝日新聞9/18(土)朝刊の、2面に掲載の”ひと”で紹介された『生命の起源を宇宙で探す』東大助教授 坂井南美さん(30歳)。
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[記事の抜粋]
電波望遠鏡をを使い、炭素がひも状になった奇妙な分子を見つけた。
生まれたての星の周りで見つけた。
生まれたての星の周りで見つかるのは初めて。
この発見で、優れた博士論文に贈られる井上研究奨励賞を受けた。
このめったにない分子が、アミノ酸となり、生命に進化するのか。
「そうなら、私たち生命の誕生は本当に奇蹟だったことになる」
・・・
大きな電波望遠鏡が建設されている南米チリに行く機会が
増えている。
酸素の薄い5千メートルの高地で、砂埃にまみれて作業する。
「誰も知らない秘密を、世界で最初に知るのが嬉しい。
科学者なので。」
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坂井南美さんに、天文学者でありSF小説家でもあったカール・セーガンが1986年に刊行したSF小説『Contact』の主人公、SETIプロジェクトの研究員エリーのキャラクターが重なりました。
SF小説『Contact』は、カール・セーガンが逝去した翌年に、ジュディ・フォスター主演の映画『Contact』として公開されました。エンドロールに『カール・セーガンに捧ぐ』のメッセージが記されています。
エリーは、ある目的のために、電波望遠鏡を使い『宇宙からのメッセージ』を探索、地球外知的生命体とのコンタクトに没頭します。物語のあらすじを述べるのが本意ではないので省略しますが、興味を抱かれた方には、とても知的で魅力的な物語なので、是非小説、映画どちらにでもコンタクトされてみてはと思います。
エリーの口癖は「この広い世界(宇宙)に我々だけではスペースが勿体ない」、翻って表現すると「私たち人類はひとりではない、必ず友人(地球外知的生命体)は存在する」という事で、そこに彼女の、というよりもカール・セーガンのロマンを感じます。
坂井南美さんは、人類で初めて、誕生間もない星の周辺でアミノ酸になり得る紐状の分子を発見された。アミノ酸はタンパク質を構成し、タンパク質は生物の重要な構成要素となります。
大いなる存在(神)を信じるものとして、失礼な意見となりますが、生命の誕生を解き明かす糸口としては、余りにも微細、いや無に等しいと思います。でも究極の奇蹟を、天文学や宇宙物理学で解き明かそうとされる頭脳明晰な科学者の視点から見れば、至高の証明・定理に通じる一つのピースなのでしょうね。これもまた、とても魅力的なロマンだと感じます。
人類にとっての天文は、文明の黎明期から身近なものであり、それは早々に学びの対象となり、かつ信仰の対象ともなりました。いにしえから天の北極を示す星の存在を人類は解き明かしていました。それは移動に欠かせない知識となり人類が開拓精神を持ち得た事の、大いなる支えだったのではと推察します。
また、人類は夜空の星々を結びつけて、星座を描きました。それはいにしえの信仰となり、また想像力や創作力の爆発的な発達に多大な貢献となったのではと推察します。
私は、空を見上げることが好きです。空を見上げることで季節を感じたり、時間の経過を感じたりできるからです。
夜空を見上げることは尚のこと好きです。特に地上の灯りが少ない山間部や浜辺では、満天の星を仰ぐことが出来ます。私たちに届く星の光は、何光年、何万光年、もしかしたら何億光年の時間を旅した光であります。
いわば、夜空は悠久の歴史、過去を見渡すことが出来る唯一の深遠なるスクリーンです。
季節は秋になり、やがて冬に移りゆきます。夜空は一層澄み渡り、星々の輝きはより身近なものになっていきます。
日中の喧噪やストレスを抱えた心を、星々の輝きを浴びて浄化し、癒し、さらにロマンで満たすのは如何でしょうか。
youtubeからこちらに飛んで参りました。
返信削除この記事は読み損ねてしまいましたが、いいお話ですね。
星を見るといつも初期化(笑)されるので好きです。
匿名さんへ
返信削除コメント有り難うございます。
十代の頃は、例えば、映画『未知との遭遇』を観た暫くは、ずっと空を見上げ、UFOとの遭遇を夢見ていました。私自身が夢見がちなのでしょうね。
どうぞ、これからも宜しくお願い致します。
今日、坂井さんの結婚式・披露宴に参列してきた者です。私は記事は読んでませんが、披露宴で記事の話が出ていて、検索でこのブログにたどり着きました。坂井さんのほうが何百倍か優秀ですが、私も大学院生時代、坂井さんと同じ研究室に所属していました。
返信削除「コンタクト」いい映画ですよね。
私も好きです。日本ではSETIははやらないですが、電波天文の研究者にはこの映画、好きな人、結構いるのではないかな。信号をヘッドホンで聞いている人はいませんが。
私としてはこの辺の話は池澤夏樹さんのエッセイ集『エデンを遠くはなれて』所収の「亡くなった天文学者について」というエッセイにつながります。研究室の指導教官は、かつて、このエッセイに出てくる天文学者と一緒に研究しており、エッセイに出てくる「U45379の謎」をその後、解いた方でもあります。もし、どこかで手に入ればご一読をお薦めします。
私も図書館で「ひと」の記事を読んでみたいと思います。
匿名さん、お早うございます。
返信削除坂井さん、ご結婚されたのですか、新聞の記事になるほどの、ご高名の方が、こんなにも身近に感じられるとは、何とも不思議で、また嬉しいものですね。一介の新聞読者ですが、ご結婚のお祝いを述べさせて頂きます。
YouTubeに、エルビス・プレスリーの"『好きにならずにいられない』を投稿しています。英語は常に赤点でしたのでそこは免除して頂くとして、坂井さんのご結婚の祝として捧げたいと思います。因みに、画像に写っている新婦は姪っこです。
匿名さんも、もうご結婚されているのでしょうか?日本を背負う最高学府の徒、どうぞフロンティアを歩み、私達に夢を与えて下さい。