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映画『オッペンハイマー』を観ました。

”nearly zero(ほぼゼロ)” 先週、映画『オッペンハイマー』を観てきました。期待に違わぬ、クリストファー・ノーランの映画でした。 ノーランは、オッペンハイマーという人物の上昇と転落の物語を通じて、科学者の、もっといえば人間の、探究欲や嫉妬心にはブレーキが利かないという、...

2013年1月23日水曜日

プログラムを編む


先日、NHKコズミックフロント~発見!驚異の大宇宙~を観て、とても感動しました。
番組の副題は、モンスターテクノロジーを支配せよ~アポロ計画 知られざる成功の鍵~です。
http://www.nhk.or.jp/space/program/cosmic_130117.html

1969年、アメリカはアポロ計画によって人類を月に送りました。NASAは、アポロ計画を成功させるために、史上最も複雑で大規模なコンピュータシステムを開発しました。それが、アポロ誘導コンピュータです。

アポロ誘導コンピュータで実行されるオブジェクトプログラム(目的を実行するプログラム)は、特殊なROM(記憶された情報を読み出すことのみ可能なメモリ)、コアロープメモリに編み込まれました。そうです、まるで編み物をするように、データ線をコアに通せば”1”、コアを迂回すれば”0”として、人の手でプログラムが編み込まれたのです。
それはまさに繊細な技法で織られた20世紀のタペストリーです。そして、しっかりと織られた風景は、月への道程でした。

現在のプログラム開発技法では、高度に仮想化されたプログラム開発環境システムの中で、プログラムがプログラムを生み出していきます。人は、ディスプレイとキーボードの前でオペレーションするだけです。ですが、今から半世紀前、人が自らプログラムを編んでいた事実を知り、とても感動しました。

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