播磨の国ブログ検索

映画『オッペンハイマー』を観ました。

”nearly zero(ほぼゼロ)” 先週、映画『オッペンハイマー』を観てきました。期待に違わぬ、クリストファー・ノーランの映画でした。 ノーランは、オッペンハイマーという人物の上昇と転落の物語を通じて、科学者の、もっといえば人間の、探究欲や嫉妬心にはブレーキが利かないという、...

2018年9月27日木曜日

東京オリンピック大会のボランティアにこそ、本当の光を当てよう!

東京オリンピック大会のボランティア募集が始まったというニュースを見ていた妻が、無給な上に交通費も宿泊費も持ち出し!とびっくりした声を上げました。

競技それぞれについては、選手達らが大舞台で活躍するのを観たいとは思いますが、商業主義で誰のためのものかもわからないオリンピックそのものには懐疑的であり、その懐疑的なオリンピックを莫大な金額を使って誘致して、さらには当初はコストを抑えた効率的でスマートなオリンピックになるかと期待していたのですが、いざオリンピックの開催が決まるや、どんどんとコストは膨れ上がるばかりです。日本政府や日本の大企業が下支えしているからハードウェアの完成が遅れるということは無いでしょう。メダル獲得のために、選手の育成強化にも競技によって差異はあるでしょうけれど、不足することなしに予算は投入されると思います。
でもボランティアには、無償でスキルを求めるばかり、さも古くさい言い回しになりますが、「参加することに意義がある」と言わんばかりに思います。
大会準備、さらには大会期間中に長期間拘束された上、その経費のほとんどを自分の財布から出費してでも「参加することに意義がある」或いは「オリンピックの運営に参加して楽しむ」ことができる人も、大勢いるとは思います。でも「オリンピックの運営に参加して貴重な経験をしたい」と思ってみても、まとまった出費ができないために断念する人も大勢いるのではと覆います。

この件について、海外留学を経験した方が海外でのボランティア経験について次の様に綴られています。
学生ビザであるために労働の対価としての報酬は受け取る事はできなかったけれど、ボランティア活動に掛かる交通費、食費などのすべての費用を学校側が負担してくれて、またボランティア活動によって得た貴重な体験を、学校からちゃんと評価して貰えた。
https://youpouch.com/2018/06/27/514591/
と語られていました。

TOKYO2020ボランティアのサイト
http://www.city-volunteer.metro.tokyo.jp/jp/join/application/index.html
を見ると、
募集人員は
・都市ボランティア 3万人
・大会ボランティア 8万人
で、応募条件は
・2002年4月1日以前に生まれた方
・日本国籍を有する方、又は日本に居住する資格を有する方
・日本語による簡単な会話ができる方
と書かれています。
そして、サイトの中を幾つもリンクを辿った先にあった募集要項に中に、
活動に「あたりお渡しする物品等」という名目で支給されるものが書かれています。

都市ボランティア募集要項
http://www.city-volunteer.metro.tokyo.jp/asset/img/about/tokyo2020/requirements/requirements.pdf
・ユニフォーム一式
・活動中の飲食
・ボランティア活動向けの保険
・活動期間中の活動日における滞在先から活動場所までの交通費相当として一定程度
※面談・説明会等、研修及び活動期間中における滞在先までの交通費及び宿泊は、自己負担・自己手配となります。

大会ボランティア募集要項
https://tokyo2020.org/jp/special/volunteer/data/volunteer-leaflet-JP.pdf
・オリジナルデザインのユニフォーム一式
・活動中の飲食
・ボランティア活動向けの保険
・活動期間中の活動日における滞在先から活動場所までの交通費相当として一定程度
※オリエンテーション、研修及び活動期間中における滞在先までの交通費及び宿泊は、自己負担・自己手配となります。

オリンピック憲章には、その意義について次の様に書かれています。
オリンピック憲章に基づいて行われるスポーツを通じて青少年を教育することによって平和でより良い世界づくりに貢献し、スポーツ文化を通じて、世界の人々の健康と道徳の資質を向上させ、相互の交流を通じて互いの理解の度を深め、友情の環を広げることにより、住みよい社会を作り、ひいては世界平和の維持と確立に寄与することをその主たる目的とする。
本来のオリンピックは、戦争のかわりにスポーツで勝ち負けを争うものではなく、国際間の紛争解決のために相互の理解増進と平和を目的としたものであると書かれています。

その本分にこそ、予算を傾けるべきだと思います。
日本の、18歳以上とはいわず、18歳以内でも経験を求める者に、身一つで参加できる機会を開き、かつ、近隣のアジア諸国はもとより世界中の学生をボランティアとして招待し、ともに活動する中で、ともに生活する中で、相互理解と友情を深めることこそ、将来にわたる平和活動に繋がるのではと思います。

しかし、すでに予算に縛られてボランティア活動に費用を回せないというならば、オリンピックスポンサー以外の企業に、ボランティア活動スポンサーを募ったり、ふるさと納税のようなオリンピックボランティア納税を作って、日本の将来への有意義な投資を国民に募るというのは如何でしょうか。
もうオリンピックまではそんなに時間はないだろうけれど、スマートで志の高い日本人も大勢います。できない事はないと思います。
でも、国民からの浄財を間違っても1円たりとも無駄にできない、しっかりとした会計管理、会計監査が必要な事は言うまでもありません。

0 件のコメント:

コメントを投稿