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映画『オッペンハイマー』を観ました。

”nearly zero(ほぼゼロ)” 先週、映画『オッペンハイマー』を観てきました。期待に違わぬ、クリストファー・ノーランの映画でした。 ノーランは、オッペンハイマーという人物の上昇と転落の物語を通じて、科学者の、もっといえば人間の、探究欲や嫉妬心にはブレーキが利かないという、...

2014年1月27日月曜日

「軍師官兵衛」、毎週ワクワク観ています!でも岡田官兵衛の「べっちょない」も聞きたいです。

今年の大河ドラマ「軍師官兵衛」、視聴率が芳しくないといわれていますが、さにあらず。第2話から主役の岡田准一さんが登場し、後希代の軍師へと成長する官兵衛の、若き日の苦悩や喜び、そして外の世界(播磨国の外)への興味や憧れを抱いてゆく行が、誠実な人柄を醸しながら描かれ、毎回45分の放映時間があっという間に感じるほどにワクワクしながら観ています。

第2話では、官兵衛の幼なじみで初恋の人おたつが、政略のために黒田家の娘として室津城主浦上氏に嫁ぎます。そしてその婚礼の夜に、黒田の主君御着城主小寺氏と敵対する龍野城主赤松氏の夜襲にあって浦上氏は滅ぼされ、おたつもまた帰らぬ人となりました。
この室津は、皮肉にも?平成の大合併により現在は兵庫県たつの市御津町に属すことになりました。姫路と相生を結ぶ国道250号線の中程に位置し、七曲がりとたとえられるほどにうねった海岸線が続く播磨灘のとても風光明媚な港町です。近くには梅の名所綾部山梅林、岩見梅林があり、また干潟が美しい新舞子海水浴場があって播磨のみならず阪神間からも大勢人が訪れる観光スポットでもあります。30歳代の頃、よく室津を訪ねました。当時凝っていたパステルで室津港の風景を描きました。上手に描けはできなかったけれど、丘の中腹に登って眼下に広がる入江の風景を、潮風を受けながら、日差しを浴びながら何時間も楽しみました。そんな思い出の地名がドラマに登場するのがとても嬉しかったのです。

そして第4話では、官兵衛の永久の伴侶となる志方城主櫛橋氏のてる姫との出会いから婚礼までが描かれました。志方は現在の加古川市志方町です。西には播磨富士とたとえられる高御座山があり東には加古川が流れる田園風景の美しい町です。私の加西行(加西散歩)の通り道でもあります。志方城跡はまだ訪れたことはありませんが、次回の加西行(2/15)には是非訪れてみたいと思います。

でも播磨国の物語として、お国言葉、方言が全く聞けないのが残念です。前作「八重の桜」では、会津弁から京都弁、薩摩弁、土佐弁と各地のお国言葉が聞けて、それも魅力の一つでありました。ここ播磨の国の播州弁は、大阪弁とも神戸弁とも違う独特のとても騒がしい方言です。知らん土地の人からすると普通の会話でも喧嘩をしている様に聞こえるというややこしい方言です。その中にもとてもかわいらしい言い回しの言葉をあります。私の一番大好きな言葉「べっちょない」です。「大丈夫だ」と同じ意味ですが、播磨の国の温厚な土地柄がにじみでた言葉であります。後の軍師官兵衛の真骨頂である、武力でなく智力で戦に勝利する、大きな喧嘩をせずに相手を取り込んでしまうという発想は、この温厚な播磨の地で生まれ育ったことが大きかったのではと想像します。ですから岡田官兵衛にも是非播州弁を一つでもいいから発して欲しいと願います。

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