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映画『オッペンハイマー』を観ました。

”nearly zero(ほぼゼロ)” 先週、映画『オッペンハイマー』を観てきました。期待に違わぬ、クリストファー・ノーランの映画でした。 ノーランは、オッペンハイマーという人物の上昇と転落の物語を通じて、科学者の、もっといえば人間の、探究欲や嫉妬心にはブレーキが利かないという、...

2011年12月22日木曜日

魅了され続ける映画『ジョルスン物語』


私の記憶で、初めて涙した映画は高峰秀子さん主演『二十四の瞳』でした。ホント幼い頃です。断片的ですが、戦地から帰還した教え子達との同窓会のシーンが印象に残っています。

十代の前半はマカロニウエスタンにはまり、後半はSFです。そして19歳、金沢の映画館で観た『ジョルスン物語』のリバイバル上映。もう感動して大泣きしました。ロマンス、そして音楽劇のこの映画にすっかり魅了されました。そしてそれは現在進行形なのです。
主人公アル・ジョルスンは実在の人物で、アメリカの第二次大戦前後のブロードウェーの大スター、そして初の商業トーキー映画を撮った映画スターであります。

ジョルスンを演じたのはラリー・パークス、そして歌唱部はジュルスン本人が吹き替えをしてます。それは本当に吹き替えとは思えない見事さで、1947年のアカデミー賞録音賞に輝いていることからも分かります。このラリー・パークスは悲劇の俳優で、ハリウッドの赤狩りに罪無く飲み込まれ映画界から追放されました。

私の一番のお気に入り、というかもっとも高潮する場面が、ジョルスンが父のたっての願いで『Anniversary Song』を歌う場面です。
ジョルスンは妻ジュリーの願いを受けてスターの座を引退し、隠遁生活に入ります。そして生き甲斐である『歌う事』を封印します。ですが、両親の結婚記念日のパーティーで父から幼い時に一緒に歌った『Anniversary Song』を請われ、歌います。その歌は愛する夫婦が結婚式で初めてダンスを踊った時のように、見つめ合い、しっとりと、また情熱的な愛を讃歌します。ですが、それはジョルスンの『歌う事』の封印という寂しさで成り立つ脆い幸せであることをジュリーに気付かせ、そしてラスト、ジュリーはジョルスンのもとを去ります。

映画『ジョルスン物語』のシーンから

私、昨年歌いました

『ジュルスン物語』は、素晴らしい歌と、そしてミュージカルの素晴らしさ、ロマンスの切なさを満喫できる、とても最上に素敵な映画です。

私はこの映画にであった10年後、VHSのレンタルビデオで再開を果たしました。そして、今から数年前DVDを購入し、今、この映画は私の宝物となっています。

p.s.
今日、Facebookを開くと、なんと学生時代の友人からコンタクトがありました。驚きと同時に嬉しく、暫しチャットで昔話に花を咲かせました。
金沢での学生時代、ホント阿呆な事ばかりし、大酒をかっ食らい、毎日がびっくり箱の様な生活でしたが、映画にだけは真摯でした。毎週末、アルバイトして稼いだ金で映画を観に行きました。ホント朝から晩まで映画館で過ごしていました。帰りは毎度足はなく2時間ほど掛けて夜の道を寮まで歩いて帰ってました。青春でした。

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