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映画『オッペンハイマー』を観ました。

”nearly zero(ほぼゼロ)” 先週、映画『オッペンハイマー』を観てきました。期待に違わぬ、クリストファー・ノーランの映画でした。 ノーランは、オッペンハイマーという人物の上昇と転落の物語を通じて、科学者の、もっといえば人間の、探究欲や嫉妬心にはブレーキが利かないという、...

2010年9月9日木曜日

映画鑑賞・感想『inception -インセプション-』

『inception -インセプション-』
クリストファー・ノーラン監督作品
レオナルド・ディカプリオ、渡辺謙出演
観賞日:2010/9/1(映画の日)ワーナー・マイカル・シネマズ加古川

他者の夢、深層心理に侵入し、アイデアを盗む、もしくはある意志を植え付ける。階層化された深層心理の最下部まで潜り(ダイブ)、クライマックスでは、現実世界、ターゲットの夢の世界(それも三階層)、そして主人公の夢の世界と、5つのパラレルワールドが階層のルール(創造世界では、階層が深くなるほどに時間の流れが遅くなり、かつ世界がもろく不安定になっていく)に従って、同時進行で描かれる様は、ジェットコースターどころか、並列コンピュータになって、演算させられている様な異常なほどの興奮と歓喜の連続だった。

また、事前に仕入れた映画紹介でCGだけには頼らず、大がかりな仕掛けとアクションも見所、という点についても、一級品であった。

エンドロールが流れる間、キューブリックの『2001年宇宙の旅』を劇場でリバイバル上映を見終えた時と同じく、映画のクライマックスを何度も頭の中でめくり、まずはしっかり見たことを記憶に留めることに努めた。全てを解き明かすには、暫く時間が掛かるだろう。

7月末に上映が開始されたこの映画、すぐにでも見たかったが機会を逸し、9月になった。これほどまでに、好評で上映期間が長い映画を作ってくれた、希代のストーリーテラーかつ映像作家のクリストファー・ノーランに感謝したい。また、ラストシーンで、クリスは私達にプレゼントを与えてくれた。『これは現実か否か』、心憎い映画である。

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