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映画『オッペンハイマー』を観ました。

”nearly zero(ほぼゼロ)” 先週、映画『オッペンハイマー』を観てきました。期待に違わぬ、クリストファー・ノーランの映画でした。 ノーランは、オッペンハイマーという人物の上昇と転落の物語を通じて、科学者の、もっといえば人間の、探究欲や嫉妬心にはブレーキが利かないという、...

2016年7月16日土曜日

わるい男

二十歳頃の、ずいぶん昔の話です。
夏の事です。友達数名と竹野辺りへキャンプに出かけました。 海の傍でテントを張ってから、イチャさんと二人で何かを探しに海の家や民宿の界隈をぶらつきました。
そこで薪の束が結束されて積み上げているのを見つけました。その瞬間、おちょけのスイッチが入ったんだと思います。
その薪を束ねている紐が、きっと捜し物か代用にできる品物だったのでしょう。紐くらいなら失敬しても構わないだろうとその場に座り込み、手で引きちぎろうと悪戦苦闘を始めました。イチャさんは「それはアカンやろう」と呆れながらその光景を見ていたと思います。
しばらくして、ふと頭をもたげると目の前に店の女の子が立っていました。じっとこちらを見つめています。気まずい空気が流れた瞬間です、座って紐を握りしめながら
「イチャコ!そんなことしたらアカンやろが!」と一言吠えて立ち上がり、イチャさんと振り向きもせずに足早にその場を後にしました。
イチャさんは「コ~!」を連呼し、もはやお前に掛ける言葉など無いという呆れ顔で歩いています。私はと言うと「まるで吉本見たいやったなぁ」と内心ほくそ笑みながら、イチャさんに平謝りを続けていたように思います。
今でも酒の席になると、イチャさんから「お前は人でなしや!」と嫌みを言われます。
夏は心の鍵を甘くするわ、ご用心・・・ねえ皆さん、気をつけて!

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