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映画『オッペンハイマー』を観ました。

”nearly zero(ほぼゼロ)” 先週、映画『オッペンハイマー』を観てきました。期待に違わぬ、クリストファー・ノーランの映画でした。 ノーランは、オッペンハイマーという人物の上昇と転落の物語を通じて、科学者の、もっといえば人間の、探究欲や嫉妬心にはブレーキが利かないという、...

2016年6月6日月曜日

蛍観賞

日曜日、多可町八千代区俵田に蛍を観賞に出かけました。
夕暮れ7時頃に自宅を出て、車で約一時間で着きました。県道24号線を北上し、野間川に合流した頃には陽はすっかり沈んでいましたが、残照がまだ夜空を照らしていました。
この辺りまで来ると、前方にまるで蛍の如くテールランプを灯しながら走る車の列ができていました。俵田の集落の人々の案内で車を駐車場に駐め、蛍が乱舞するという野間川の川辺を目指します。
野間川の右岸に続く遊歩道には、もうすでに沢山の人が訪れていましたが、外灯の灯りがないため、輪郭だけで色はなく、ざわざわとした人の気配だけが響きます。野間川の左岸の林に目を凝らしていると、ようやくかすかな光の点滅が見えました。それは一つ二つの儚い黄緑色の光りです。こんなものなのかなと少し気落ちしながら歩いていると、暗がりがいよいよ深まるにつれて、対岸に舞光る灯りがはっきりと目に届く様になりました。その情景は、まるで天の川を彩る星々の瞬きの如くでした。
歩いていると、清流のせせらぎと瑞々しい山からの冷気に包まれていきました。見上げると、満天の空には星がいっぱい輝いています。その美しさに、訪れた家族皆、すっかり魅了されました。
駐車場で道案内に立たれていた地元の方に訊ねると、蛍観賞は六月下旬まで楽しめるといいうこと、それに、蛍の光りは十時半頃まで鑑賞できるということを教えて頂きました。
フロイデン八千代でトイレを借りたとき、他の家族と離れ離れになってしまい、近道と思って遊歩道ではなく県道に出て駐車場を目指して歩いていると、車線の地面に儚い灯りを見つけました。車が通り過ぎるのを待ってから、また目を凝らしてみると蛍の光りでした。近づいて指で拾い上げて手の拳の中にかくまいました。儚い黄緑色の点滅光が指の隙間を照らします。遊歩道で再び合流した家族に手の平の蛍を見せてから、林の中に放ちました。

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