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映画『オッペンハイマー』を観ました。

”nearly zero(ほぼゼロ)” 先週、映画『オッペンハイマー』を観てきました。期待に違わぬ、クリストファー・ノーランの映画でした。 ノーランは、オッペンハイマーという人物の上昇と転落の物語を通じて、科学者の、もっといえば人間の、探究欲や嫉妬心にはブレーキが利かないという、...

2016年3月14日月曜日

復興の希望を繋ぐ者

先週は、東日本大震災から5年目を迎えるという事で、新聞でもテレビ・ラジオでも震災関連報道が数多く見られました。
そんな中で、夕方のラジオ関西の番組に電話の声で出演された東北地方のベテランアナウンサーの話に得心しました。
その方は、今東北で頑張っている若者、これから東北の復興、再生、活力を担ってくれる子供たちのために、「教育」と「医療」の充実こそ真に必要と話されました。
東日本大震災では、津波被害、原子力発電所事故による放射能汚染被害によって、未だに多くの住民が帰郷できない状況といいます。被災地は、人が戻れなければ町の活気を取り戻せず、産業の振興も図ることができません。苦しんでいる大人を見て、しかし子供たちは、彼らもまた家族を失い友達を失うという大きな悲しみを背負っているのに、真の復興の希望となるべく、明るく力強く大人達を励ましてくれていると言います。

国は、防災対策、インフラ整備、町の再建とハード面の復興事業に力を注いでいますが、それはややもすれば膨大な資金を消費する終わりのない事業になりかねません。
被災地住民が急ぎ求めているのは、町への帰郷と自らの生活の再建です。そして健やかで逞しく賢い人間を育て、未来に希望を繋ぐことです。その希望を繋ぐ者こそ、若者であり子供たちです。
国は主導権を握ってすべてを取り仕切ろうとはせず、被災地住民の声にもっともっと耳を傾け、信頼し、自助努力が遺憾無く発揮されるように、必要な支援を行って欲しいと思います。その支援の最たるものが「教育」と「医療」なのだと思います。

しかし、町の復興を願うのは、被災地だけではありません。今日本の大都市圏以外の地方都市は、どこも衰退を危惧していると思います。
住民にとって、この先もこの町で住み続けたいと思う動機となるものは、煎じ詰めれば二つではないかと思います。それは
・この町を誇りに思うこと
そして
・安全と安心が担保されていること
です。
安全と安心は、希望を繋ぐ子供たちを育むために欠かせないものです。その最たるものが「教育」と「医療」なのだと思います。

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