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映画『オッペンハイマー』を観ました。

”nearly zero(ほぼゼロ)” 先週、映画『オッペンハイマー』を観てきました。期待に違わぬ、クリストファー・ノーランの映画でした。 ノーランは、オッペンハイマーという人物の上昇と転落の物語を通じて、科学者の、もっといえば人間の、探究欲や嫉妬心にはブレーキが利かないという、...

2014年11月16日日曜日

ノバク・ジョコビッチvs.錦織圭

昨日夜11時から行われた
ATPワールドツアー・ファイナル準決勝
ノバク・ジョコビッチvs.錦織圭
急きょ朝日放送でLIVE中継されることになったので、観ました。

試合会場のO2アリーナは、まるでロックコンサートの様相でしたね。対戦する二人の選手の入場シーンも、まるでロックスターかプロレスラーの様でした。

そして解説者は、熱き男松岡修造さん。松岡さんのテニスプレーヤーの心象風景に触れる解説によって、テニスが真に凄みのあるスポーツであることを知り、約90分間の対戦に目が離せなくなりました。

第1セットは1-6、24分という時間の短さがジョコビッチ選手の圧倒さを物語っていました。王者の威光に為す術も無い錦織選手には第3セットは訪れない、そう思いました。
そして第2セットが始まります。第1ゲームをブレイクしたジョコビッチ選手のサービスゲーム、ここで松岡修三さんの心象風景解説が光ります。このゲームを取れば試合が決することができるジョコビッチ選手にとって、とてもプレッシャーの掛かるゲーム。最初、何のことかわかりませんでしたが、ここからジョコビッチ選手に狂いが生じます。あれほどに決まっていたサービスエースが決まらない。そしてまさかのダブルフォールト連発、試合の大勢が錦織選手に傾きます。息を吹き返した錦織選手はラリーを制し、そしてサービスエースも決まってあれよあれよという間にこのセット、6-3で奪取しました。

テニスを遊びでしかやった事の無い私には、心象風景など知るよしも無い事でした。ですが、一流のテニスプレーヤーは、まるで将棋やチェスを行うが如く、一瞬の間に何十手先何百手先まで見通してしまうのですね。そして、何十手先何百手先に訪れる勝利や敗北の実感と戦わなければいけない。テニスとはなんと過酷な、そして凄みのあるスポーツなのか、と実感しました。

そして、ジョコビッチ選手を狂わした心象風景が、第3セット錦織選手に訪れます。
第1ゲーム、ジョコビッチ選手のサービスゲームをダブルブレイクポイントのチャンスまで追い詰めた錦織選手が、ミスを連発してこのゲームを落とします。そして、あれほど冷静沈着に、そして集中モードに入っていた錦織選手の表情が、崩れます。顔は赤く火照り、そして目から光が消えます。
このセット、錦織選手は4度ダブルフォールトを犯し、第2セットとはまるで別人の様になって、0-6で失い、敗北しました。

いや~興奮の90分間でした。ジョコビッチ選手、錦織選手、そして松岡修造さん、ありがとうございました。

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