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映画『オッペンハイマー』を観ました。

”nearly zero(ほぼゼロ)” 先週、映画『オッペンハイマー』を観てきました。期待に違わぬ、クリストファー・ノーランの映画でした。 ノーランは、オッペンハイマーという人物の上昇と転落の物語を通じて、科学者の、もっといえば人間の、探究欲や嫉妬心にはブレーキが利かないという、...

2011年9月8日木曜日

なでしこ達の夏


正直、全く興味がありませんでした、7月のあの日までは。。。

息子耕太郎が、
『サッカー日本女子チームが女子ワールドカップの決勝に進出した』、
『決勝は早起きして観る』
と興奮気味に話したのです。それからです。。。

そして7月17日の早朝、テレビをつけてアメリカとの決勝を観ました。
対戦するアメリカチームが世界最強の女子サッカーチームであることさえ知りませんでした。

この試合で驚かされたのは、日本女子選手の身体的な強さ、精神的な強さです。
そして個人技の素晴らしさ、組織力の美しさでした。
高さ、強さ、スピードで圧倒するアメリカチームを、なでしこ達は個人技と組織力で防ぎ、また数少ないチャンスを針の糸を通すが如くものにしていきました。
後半、ロングボールから俊足のモーガン選手がフリーでボールを受けアメリカに先制点を奪われます。しかし終了間近、アメリカのゴールエリアでディフェンスの間を割って入った宮間選手が左足でシュートし同点、宮間選手は喜びもそこそこにボールを拾ってセンターマークに駆けていきました。
延長前半、最強のフォワード、ワンバック選手にヘッドで決められ2点目を奪われます。これで万事休す、そう思いました。しかし延長後半、宮間選手のコーナーキックから放たれたボールを澤選手が右足踵で受け、ボールは角度を変え澤選手の後ろにいたワンバック選手の体に当たってゴールに吸い込まれました。同点。
そしてPK戦。
円陣を組んだ日本選手達からは笑みがこぼれ、アメリカ選手達は厳しい顔つきでまとまりのない状態でした、これを観て『勝った』そう思いました。
そしてPK戦ではゴールキーパー海堀選手のファインセーブ、素晴らしかった。

試合が終わり、引き続き行われた閉幕セレモニーでは、黄金の紙吹雪の中、黄金のトロフィーを天高くかざすなでしこ達の姿に誇らしさと感謝を感じました。ホントにわかファンなのにと可笑しくもありました。。。

あの試合から以降、新聞やテレビ、雑誌でなでしこに関するものがあればしっかり見聞きするようになりました。
なでしこ達は、バブルの時代には持てはやされ、バブルの終わりとともに活躍の場を奪われました。世間に振り回されたのです。
そしてなでしこ達は、自分達が『勝つこと』『強くなること』が世間の注目を持続させる力となり、延いては女子サッカーの生活環境を改善する、発展を支える道であるとして、一人ひとりが高い使命感をもって戦うに至りました。なでしこ達の精神力の強さはここに在る、そう思います。

なでしこ達は、マイ・フェア・レディの如く一夜にして国民的ヒロインとなりました。世間は手のひらを返すが如く、賞賛し注目し始めました。しかし、なでしこ達が素晴らしいのは、浮かれることなく先の使命感を持続して常に危機感を持って戦っている事です。

そして今、なでしこ達は2012年ロンドン・オリンピック出場のキップを賭けて中国でアジア予選を戦っています。今日の北朝鮮戦に勝てばそのキップを手にします。


なでしこ達は美しい大輪の花を咲かせました。しかしこれは始まりです。これから幾度も大輪を咲かせる為には肥沃な土地が必要です。なでしこ達は美しい花になる事と共に、土地を肥やす者の役割を担わなければなりません。でもなでしこ達はこれも使命の中に織り込み済みだと思います。

さぁ、今日はこれから、16時から始まる北朝鮮戦をしっかり応援したいと思います。

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