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映画『オッペンハイマー』を観ました。

”nearly zero(ほぼゼロ)” 先週、映画『オッペンハイマー』を観てきました。期待に違わぬ、クリストファー・ノーランの映画でした。 ノーランは、オッペンハイマーという人物の上昇と転落の物語を通じて、科学者の、もっといえば人間の、探究欲や嫉妬心にはブレーキが利かないという、...

2023年11月8日水曜日

美味しいピッツァできました。(#^.^#)

 コロナ禍真っ只中、客足が遠退くという痛手を被った料理人たちが、自分たちの誇りと価値を鼓舞するかのように、自慢の料理を調理する様子を動画にして、次々とYouTubeに公開されました。それらの動画を見るのが、私のコロナ禍の数少ない楽しみの一つとなっていました。

大好きなイタリア料理のピッツァを、ピッツァ職人が作る動画は特に楽しみました。いろいろ見ていると、イタリアのご家庭の主婦が、家族の為にピッツァを作り振る舞うという動画もありまして、目から鱗が落ちました。石窯でなくても、家庭にある調理器でピッツァは作れる。自分でも出来そうやん、そう思いました。そして、ピッツァ作りを始めました。

そしてピッツァ作りをはじめて二年が過ぎました。ここにきてようやく家族や友達から美味しいといってもらえるピッツァが作れるようになりましたので、そのレシピをここに詳細に記したいと思います。

ピッツァ作りを始めるにあたり、何冊かピッツァに関する本を読みました。「真のナポリピッツァ協会(通称AVPN)」という「ナポリピッツァの国際規約」を制定し、普及と職人育成の活動を行っている、ナポリに本部を置くNPO団体のことも知りました。「ナポリピッツァの国際規約(日本語)」は、AVPNの日本語ホームページから誰でも読めるようになっています。

AVPNの国際規約について(https://japan.pizzanapoletana.org/chisiamo.php


ピッツァ作りは、次の4工程の順番で行います。

①生地作り

②生地の発酵

③ピッツァ台の成形

④ピッツァを焼く


1.生地作り

直径約25㎝、重さ約250gサイズのピッツァ台4枚を作る事を想定した加水率70%の生地作りです。

当初は、小麦粉500g、加水率60%で、重さ約200gサイズのピッツァ台4枚を作る事を想定した生地を作っていました。でも、焼き工程で、どうしてもピッツァ台が思ったほど柔らかさを残して焼き上げられなかったのです。それが加水率70%にする事で、思い通りの柔らかさとコルニチィーネ(縁のふんやりとした膨らみ)を得る事が出来る様になりました。そして一つ250g程度にすることで、ピッツァ台を丸く伸ばしていく成形工程が楽に出来る様になりました。


(1)材料

a.強力粉(※私の好みは、手頃な価格で手に入りやすく、高品質な強力粉である、日清カメリヤスペシャルです。)…600g

b.塩(塩は、旨味や生地のコシを作ります。分量は、小麦粉に対して2%です。が少し減塩しています。)…10g

c.ドライイースト(生地を発酵させます。小麦粉に対して0.2%)…小さじ1程度

d.水(分量は、小麦粉に対して70%)…420ml


使用する調理器…大きめのボウル、スケッパー、調理用電子計量器1g単位で2kgまで計れるものが便利です。私はこのために購入しました。千円ほどでした。横幅の大きいラップ


(2)作り方

ピッツァ職人の動画では、ボウルでa~dの材料を混ぜ合わせた後、調理台の上で、伸ばしては丸める、伸ばしては丸めるを20分ほど繰り返し、生地を練り上げていました。でも自宅では調理台を広く取れないので、すべてボウルの中で生地を仕上げることにしました。これだと洗い物も少なくなり、後片付けが簡単になります。


①コップに、dの水を少し入れ、cのドライイーストを入れてかき混ぜ、少し水になじませます。

②ボウルに、aの強力粉、bの塩を入れ、スケッパーで混ぜ合わせ、dの残り水を二三回に分けて加え、混ぜ合わせていきます。最後に①を加えて、混ぜ合わせ、少しべとつく生地を真ん中に集めます。

③右利きの私の場合ですが、左手でボウルの縁を持ち、右手は握りこぶしにして、上から拳で生地を突き押します。右手の拳を少し上げ、左手でボウルの縁を時計の針の逆方向に少し回します。この生地を突き押し、ボウルを回す動作を15分から20分ほど繰り返し行います。生地の感触が、はじめのべちゃべちゃな感触からもちもちとした感触に変わってきます。これが生地の出来上がりのサインです。

④手についた生地をそぎ落とし、ボウルの内側についた生地をそぎ落とし、生地に加えて、丸く整えます。

⑤すぐにラップでボウルに蓋をし、直射日光が当たらない場所、室温が急激に変化しない場所、平地で安定した場所にボウルを置いて、一次発酵を促します。


2.生地の発酵

生地の発酵の工程は、ピッツァ台の善し悪しを決定する一番大事な工程だと思います。

一番まずいのは過発酵です。特に夏場の室温湿度とも高い場所で置いておくと、短時間で勢いよく発酵し、生地は数倍に膨らんで、炭酸ガスを勢いよく噴出するようになります。こうなったら生地に酸味が付いて、焼いて食べる事は出来ますが、鼻につく酸味で非常に不味いです。ですから過発酵は要注意です。

私は、ボウル内で一次発酵させ、生地が三倍程度に膨らんだら、切り分けて、饅頭型に成形します。一次発酵が上手くいくと、生地はとても滑らかになります。

饅頭型の生地をトレーに並べて、冷蔵庫の冷蔵室でゆっくり二次発酵させることで、一週間程度は、生地を食べ頃のまま保存できます。


(1)材料

a.小麦粉(強力粉でも薄力粉でも構いません。生地の粘着を抑えるコーティングとして使います。)…適量


使用する調理器…大きめのボウル、スケッパー、調理用電子計量器、広めのまな板、縁の高さが4㎝以上ある大きめのトレー、※蓋付きの生地専用ボックスがあれば尚いいですが、私は持っていません。横幅の大きいラップ


(2)作り方

一次発酵はボウルの中で行います。室温が高いと、2~3時間ほどで生地が3倍ほどに膨れます。発酵を置きすぎると過発酵してしまうので、こまめに発酵の程度を確認する必要があります。室温が20度程度であれば4~5時間ほど、室温が低ければ8時間以上かかる場合もあります。


①ボウルの中の生地が、一次発酵で十分に膨らんでいるのを確認します。

②まな板に、適量(手で一握り程度)の小麦粉をまぶして均します。その上に、ボウルの中の生地を掻き出します。

③小麦粉で生地全体をコーティングします。

④スケッパーで生地を均等に4等分します。

⑤4等分した生地を、それぞれ丸めます。表面に割れ目が残らないように、割れ目やでこぼこした部分を一点に集めて、ひねりを加え隠します。

⑥ひねりの部分を下にして、生地を丸め、高さが出ない様に、少し押しつけます。

⑦トレーに生地がひっつかない様に小麦粉を適量まぶして均します。その上に、丸めた生地を、それぞれひっつかない様に間隔を空けて並べます。

⑧トレーにラップで蓋をして、冷蔵室で保存します。冷蔵庫の冷蔵室で保存することで、夏場でも二次発酵の進行を抑えることができ、冷蔵庫の中で一週間ほどは保存できます。冬場や室温が10度を切る状態であれば、室内保存も可能です。注意することは、丸めた生地が互いにひっつかない様にする事です。でもたとえひっついたとしても問題ないです。ひっついた箇所に小麦粉をまぶして、スケッパーで切り離し、そぐようにすればトレーから取り出せます。若干、形が歪になっても、ピッツァ台の成形の工程で、円形に成形できます。円形に成形できず歪な形になっても、焼いて食べれば同じです。


3.ピッツァ台の成形


(1)材料

a.小麦粉(強力粉でも薄力粉でも構いません。生地の粘着を抑えるコーティングとして使います。)…適量


使用する調理器…スケッパー、広めのまな板、アルミホイル、直径が25㎝以上の平皿


(2)作り方

焼き上げる枚数分のピッツァ台を、以下の手順で成形します。


①まな板の上に小麦粉を適量まぶす。

②トレーのラップをめくって、取り出す生地の周辺に小麦粉を適量まぶして、剥がれ安くし、スケッパーで生地を剥がす。その生地を①の上に置く。

③生地の両面に小麦粉をつけてコーテングする。

④両手の指の開きを閉じて両手のひらを生地の中央に置いて、内側から外側へ生地を押し広げます。縁は膨らみを残しておきます。

⑤生地を左右に外側に押し広げる。生地を90度回転させる。ピッツァ台となる生地が直径25㎝ほどに丸く広がるまで、この動作を繰り返す。

⑥平皿に長方形サイズのアルミホイルを敷き、その上に成形したピッツァ台を乗せ、平皿にそって円形に整える。

⑦枚数分のピッツァ台を成形する①~⑥の工程を繰り返す。

⑧ピッツァ台の上に、具材を並べる。


4.ピッツァを焼く

焼きは、まずフライパンの中で、裏面に焼き目が付かない程度に熱し、次にグリルで4分ほど焼き上げます。家のガスグリルだと、中火より強めの火力で4分グリルすると、具材に熱が入り、コルニチィーネと裏面に少し焦げ目が入る程度で仕上がりました。

焼き時間が長くなると、生地の水分が抜けて堅いピッツァになってしまいます。


(1)材料


使用する調理器具…ガスレンジ、ガスグリル、口径の大きいフライパン、横広のフライパン返し


(2)作り方

①フライパンとグリルに予熱を加えておく。

②ピッツァ台をアルミホイルに乗せた状態で、フライパンに乗せる。ガスレンジで中火で焼く。熱が少し加わるとアルミホイルが取れやすくなるので、アルミホイルを取り出す。

③裏に焼き目が付かないように、ピッツァ台に熱を加える。この状態のピッツァ台は、柔らかさを保っています。フライパンに余熱が入っていれば2分ほどで熱が入ります。

④フライ返しで、ピッツァ台をプライパンからグリルの網の上に移します。ピッツァ台が柔らかいので、フライパンを斜めにしながら、フライ返しを使って引き出すようにすれば上手く移動できると思います。

⑤グリルの中火強で4分焼きます。

⑥コルニチョーネが膨らみ、縁に浅く焦げ目が付く程度がベストだと思います。

③平皿に盛り付けて、完成です。



ピッツァは、まるで地の塩の様な食べ物です。防腐を防ぎ、上に乗せる食材をさらに美味しく引き揚げてくれます。そして、丸い円の形をした食べ物です。一つをカットして複数人で一緒に食する事が出来る、和みを与えてくれる食べ物です。

ですから、ピッツァを焼いた日は、ピッツァを家族や友だちを食する時は、自然と笑顔と会話が弾みます。

上に乗せる食材に、きっと駄目な物はないでしょう。みんなで食せる、平和を感じられる食べ物だと思います。

以下、最近作ったピッツァです。家族にも友だちにも大変好評でした。(#^.^#)

牡蠣と茄子のジェノベーゼ・ピッツァ


牛すね肉とすじ肉の赤ワイン・ラグーソース・ピッツァ


夏野菜をのせ、マルゲリータ・ピッツァ

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