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不寛容にもほどがある!

現在の日本社会を支配する倫理観では不適切として烙印を押されてしまう、昭和ど真ん中の言動や行動で生きている中年の男性教師を主人公にして、現代にタイムスリップした主人公が、誰かが不適切だと呟けば社会全体が盲目的に不適切を糾弾する不寛容な現代の日本社会の有り様に喜劇で一石を投じる、宮藤...

2014年5月1日木曜日

村上春樹さんの最新刊「女のいない男たち」を読みました。

六編の物語はそれぞれ、始まりが無く終わりが無い、でもどこかにありそうな日常を切り取り、写し描いた風景画の様に思います。ですから私は村上春樹ワールドの絵画展に入場し、その作品の一点一点の前で立ち止まっては、始まりと終わりに思いを馳せ、また、不条理さと多義的で陰鬱に満ちた世界を旅することになります。

人生というものは、人からは大事無い人生に見えたとしても、本人にとっては不条理さとか多義的だとか陰鬱にしか思えない出来事があるものです。

戯曲「海の上のピアニスト」に、
「何か良い物語があって、
        それを語る相手がいれば、
            人生捨てたもんじゃない」
という大好きなセリフがありますが・・・

村上春樹さんの様にパラレルワールドを旅し、経験し、かつ描き出す才能はありませんが、私も、私の中にある記憶という物語を文章に起こして行きたいと思います。
それが、読んで欲しい人に伝われば、もしくは誰かの新しい物語になるのであれば、私の人生も捨てたもんじゃない、と思います。

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