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映画『オッペンハイマー』を観ました。

”nearly zero(ほぼゼロ)” 先週、映画『オッペンハイマー』を観てきました。期待に違わぬ、クリストファー・ノーランの映画でした。 ノーランは、オッペンハイマーという人物の上昇と転落の物語を通じて、科学者の、もっといえば人間の、探究欲や嫉妬心にはブレーキが利かないという、...

2012年8月29日水曜日

ダルビッシュの快投、見ました。


久しぶりに休みとダルビッシュの登板日が重なって、メジャーリーグのLIVE中継を観ることができました。解説は理論派で辛口の武田一浩さん。

前日までのダルビッシュの成績
投球回数 被安打 与四死球 失点 自責点 防御率 奪三振 勝 敗 完投
-------------------------------------------------------------------------------------------
147回2/3  129   90     79    74   4.51   172  12  9  0
から、
与四死球+被安打で、219と投球回数をはるかに超える走者を出している。
通常、投球回数と同程度で防御率3点台と言われるのだから、現在の防御率4点台は当然の結果であろうと話されていました。

因みに昨年度日本での成績ですが
投球回数 被安打 与四死球 失点 自責点 防御率 奪三振 勝 敗 完投
-------------------------------------------------------------------------------------------
232      156   42     42    37   1.99   276  18  6 10

特に与四死球の数は現在メジャーワースト3で、そこにダルビッシュの苦悩があると感じます。

そして今日のレイズ戦、4回から観ました。
相変わらず走者を背負う苦しい投球です。ですが、ダルビッシュのもう一つの魅力、見事なフィールディングで0点にしのいでいました。
4回裏先頭打者キンズラーがレフトポール際に先制のホームランを打ち込みます。
そこでまた武田さん、
今日のダルビッシュは、ワシントン監督から投球数120球前後で7回以上マウンドを守る事を要求されている事に触れ、4回に見せた良い投球が続けられれば、そして失点せねばクリアできるだろうと話されました。

レイズの先発投手は右のシールズ、3回まで強打のレンジャーズを一人も塁に出していません。そのシールズ、その投球フォーム誰かに似ています。《トルネード投法》、そう野茂スタイルです。野茂ほどに極端ではありませんが、クルリと打者に背を向けて、その後は違って立ち投げです。ですが、上背で投げ下ろす速球は力感があり、角度のついた速球、落ちる変化球にレンジャーズの並み居る強打者がクルリクルリと空振りです。

そして今日のダルビッシュ、4回以降、ある変化球が見事に決まってレイズ打線を翻弄しました。それは《フォークボール》です。

ダルビッシュは七色の変化球、そして150㎞を悠々と超える速球と見事な制球力で日本球界に君臨しました。しかしメジャーの打者は、追い込んでからの鋭くアウトコース外に逃げる魔球スライダーにバットが届き、痛打されてしまうのでした。
もちろん剛速球でさえ、スーパースターの打者ならば、詰まってもオーバーフィンスしてしまいます。適応力、修正力にずば抜けたダルビッシュでさえ、どこに投げれば良いかに窮してしまったのではないかと思います。
ですがどうやら答えは見つかった様子です。
打者のストライクゾーンに向かいながら鋭く落ちるフォークボール、これです。
ダルビッシュのフォークボールは150㎞近い低めによく制球された速球で、打者の手元で鋭く曲がり落ちるのです。
このボールが安定しだした4回以後のイニングは、しょんべんカーブそしてアウトローの速球を織り交ぜ、完璧にレイズ打線を押さえ込みました。
そして本日のゲームは7回無失点で勝利投手となりました。

MLBゲーム結果
http://mlb.mlb.com/mlb/gameday/index.jsp?gid=2012_08_28_tbamlb_texmlb_1&mode=gameday

今日のゲームがきっかけとなって、これからのレギュラーシーズンクライマックス、そしてポストシーズンで、ダルビッシュの威風堂々としたマウンド姿が数多く見られることを、大いに期待します。

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