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映画『オッペンハイマー』を観ました。

”nearly zero(ほぼゼロ)” 先週、映画『オッペンハイマー』を観てきました。期待に違わぬ、クリストファー・ノーランの映画でした。 ノーランは、オッペンハイマーという人物の上昇と転落の物語を通じて、科学者の、もっといえば人間の、探究欲や嫉妬心にはブレーキが利かないという、...

2016年12月24日土曜日

サンタクロースを信じていますか?

サンタクロース伝説は、現在では聖人の一人に数えられるニコラウスという人物が、貧しい人々に施しをした事が起源と言われます。そして、その美名はセント・ニコラウスからいつしかサンタ・クロースと呼ばれる様になりました。
また、現在私達がよく知っている、真っ赤な衣服を身に纏い、ふくよかで真っ白なおひげを蓄えたサンタクロースは、コカコーラがクリスマス広告の中でイラストとして描いたのが最初と言われます。
そしてサンタクロースが、クリスマスを迎える真夜中、12月25日の午前零時から空飛ぶトナカイのソリに乗って、世界中の子供たちにクリスマスプレゼントを届けるという幸せな夢物語が作られました。
クリスマス、キリストの誕生日ですが、西暦1年12月25日と設定されたのはキリストが誕生してから一千年後の事だそうです。北欧の冬至(この日を境に日が長くなっていく)を祝う祭りを、当時の教会がキリストの降誕を祝う祭事として取り入れたと言われます。
そして現在の聖書研究者や歴史家は、キリストの誕生は春であったという説を唱えています。

オックスフォート英語辞典が今年を象徴する単語として、”post-truth”「脱真実」を選んだと発表がありました。そして今週号のニューズウィーク誌には「客観的な真実よりも刺激的な嘘」が世界を変えるかもしれないという特集記事を掲載していました。
「嘘から出た誠」なら良いですが、「嘘が真実に塗り替えられる」がまかりとおる世界は本当に恐ろしく思います。
でも「脱真実」は、これまでの人が人を支配してきた人類の歴史の中で幾度も繰り返されてきたのだと思います。

ではサンタクロース伝説はどちらでしょうか?私は嘘で彩られた人類の歴史の中で数少ない「嘘から出た誠」ではないかと思っています。
今朝の朝ドラ「べっぴんさん」は、戦後の混乱からようやく秩序を取り戻した日本の庶民が、西洋のクリスマスを生活の中に取り入れ始めた姿が描かれていました。日本人の多くはキリスト教徒ではありませんが、クリスマスイブの夜に西洋人のキリスト教徒の様にして、家族や親しい人と集まって食事をしたりケーキを食べたり、そしてプレゼントを交換したりと、暖かい気持ちになって過ごす事を良しと捉える様になりました。口べたな、というよりも言葉や行動で素直な気持ちを伝える習慣の少なかった、また恥とさえ思っていた日本人にとって、それはおおっぴらに行える約束の日となりました。だからこそクリスマスは日本文化に取り入れられたのだと思います。

そしてサンタクロースです。
以前のクリスマス記事で書きましたが

-2011/12/16 サンタクロースっているんでしょうか?-

から引用します。
「愛する人がいて、その事に感謝し、愛する人に真心をプレゼントする。
『ありがとう』の一言でいいのです。
その時、私たちがサンタクロースなのです。
愛を贈る人、贈られる人、そして愛に満たされる人、すべての人の中にサンタクロースはいるのです。そして、いつでも誰でも、サンタクロースになれる、私はそう信じています。」
これもまた
「嘘から出た誠」ではないかと思います。

☆追記
クリスマスの物語を書き留められたブログがありましたので、ここに紹介させて頂きます。
ブログタイトル「遊び心をいつまでも お話歳時記」
→クリスマスの話→サンタさんは聖ニコラウス。
http://www.pleasuremind.jp/COLUMN/COLUM006.html


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