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不寛容にもほどがある!

現在の日本社会を支配する倫理観では不適切として烙印を押されてしまう、昭和ど真ん中の言動や行動で生きている中年の男性教師を主人公にして、現代にタイムスリップした主人公が、誰かが不適切だと呟けば社会全体が盲目的に不適切を糾弾する不寛容な現代の日本社会の有り様に喜劇で一石を投じる、宮藤...

2018年3月1日木曜日

オリンピック観戦で一番に幸せであったこと

平昌オリンピック、閉幕して数日が経ちますが、日本のアスリート達の輝かしい活躍のシーンはまだまだ鮮明に覚えています。
数々の魅了されたシーンの中でも特に心を射貫かれたのが、小平奈緒選手のレース時の視線です。その視線は研ぎ澄まされていました。そして何か一点を見つめていました。

現在読んでいる本「ファスト&スロー」の序論に次の様な記述があります。
「心理学では、魔法のように見える直感も魔法とは見なさない。この点に関する最高の名言は、おそらくあの偉大なハーバート・サイモンによるものだろう。サイモンはチェスの名手を調査し、彼らが盤上の駒を素人は違う目で見られるようになるのは数千時間に及ぶ鍛錬の賜物である事を示した。」

小平選手は数千時間にも及ぶ鍛錬によって、私の様な凡人には永遠に理解できない、100分の一秒という単位の時間を超える知覚と運動能力を身につけられたのだと思います。そして最後のコーナーに入るときにテレビで映された小平選手の視線の先にあったものは世界記録であったのだと想像します。

小平選手はレースが終わると、穏やかで優しい表情に変わりました。そして何より、ともにレースを戦ってきたライバルと心から健闘を讃え合える素晴らしいスピリットの持ち主である事を示してくれました。

そういうスピリットを日本の多くのアスリートから感じられたのが、このオリンピック観戦の一番の幸せでした。

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