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不寛容にもほどがある!

現在の日本社会を支配する倫理観では不適切として烙印を押されてしまう、昭和ど真ん中の言動や行動で生きている中年の男性教師を主人公にして、現代にタイムスリップした主人公が、誰かが不適切だと呟けば社会全体が盲目的に不適切を糾弾する不寛容な現代の日本社会の有り様に喜劇で一石を投じる、宮藤...

2025年1月13日月曜日

「こころ旅」フォーエバー

 昨年11月14日に、視聴者が手紙で綴った心の風景を目指して自転車で旅をするNHKの看板番組を背負ってきた俳優の火野正平さんが亡くなられました。

2024年秋の「こころ旅」は、番組に復帰するためにリハビリを続ける火野正平さんを待って、ゲスト走者の俳優陣が毎週の旅のバトンを繋いでいました。

私は11月26日から始まる317週目三重県の旅が、とても印象的なものになりました。この週の放送は、この番組には珍しく実際の撮影日が画面に映っていました。その週は火野正平さんが亡くなられた週でした。きっと番組制作スタッフの思い入れがあったのだと思います。そしてゲスト走者はこの秋二回目の登場となる女火野正平を自認して朗らかに旅をする田中美佐子さんでした。

11月12日に目的地としたのは三重県鈴鹿市の「長太の大楠」でした。この地の広大な田畑を見守るように立つ大楠を心の風景と刻む81歳の方から、この大楠に雷が落ちて大きな被害を受けたことを人伝に知り心配しているという便りを受けての自転車旅でした。

本当に遠くからでも視認できるほどの大楠でした。傷んだ老木の大樹は、それでも今もこころの風景を見守っている姿を見せてくれていました。

https://www.nhk.jp/p/kokorotabi/ts/PKRKV54PVL/episode/te/BG7KXWYJY8/

そして11月14日の目的地は南伊勢町の「南島大橋」でした。50年前に結婚した妻とずっと大切にしてきたこころの風景を、50年前の事故で車椅子生活となってもずっと側で支えてくれた妻への感謝をこめた便りを受けての自転車旅でした。この日は雨でしたね。靄で煙る風景の中を走った田中美佐子さんが目的地に辿り着いて手紙を再読する姿が印象的でした。この時、田中さんは涙を堪えている様子でした。そして「しっかりと読まなきゃ・・・」という言葉を洩らされました。もしかしたら、ここに訃報が届いたのか、そう思いました。雨に煙る美しい峡谷の風景が、何とも言葉にならないほどに切なく思われました。

https://www.nhk.jp/p/kokorotabi/ts/PKRKV54PVL/episode/te/PV1RPMQ69N/

 「こころ旅」、2025年春も、継続されることが発表されましたね。

引き続き、楽しみにしています。春は兵庫も走るそうな、身近な風景がでると嬉しいなと期待しています。


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